西洋鏡 映画の夜明け  
2004.08.20.Fri / 13:29 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。

映画に対する愛が詰った映画です。

映画の魅力とは、何でしょう。
それは、一言ではなかなかに、言い表せないものです。

カメラを通してのやさしいまなざし。
人々の営みの中に見つける愛おしさ。
見慣れた景色、見慣れた風習、
普段、見慣れているものを違う形で見せてくれるもの。
それを、尊いものと気付かせてくれる鏡。

一瞬の輝きの中に永遠を見つける。
「君の笑顔を記録したよ。」
その美しさを永遠に捕まえておきたい。
そんなことが可能になる鏡。

人間は、誰も根っこでは繋がっている。
文化、しきたり、習慣は違えども、
同じことに、泣き、笑う。
それは西洋でも、東洋でも皆、同じ。同じ人間。
そんな、当たり前のことを、しかし、実感しにくいことを、
簡単に分からせてくれる鏡。
だからこそ、多くの人々が映画を楽しむ。
ストーリーなんてなくても良い。
画面の構成、SFXや最新のトリック、
それがなくても、十分楽しめる。

そんな魅力に取り付かれたリク。
映画の面白さのとりこになり、その時に見せる笑顔が本当に素敵に輝いている。
まさに、映画少年。

この映画の監督は、この映画のことを「sad happyな映画だ」といっているらしい。
それは、新しいものが古いものに取って代わっていくからだろうか?
または、新しいものを取りいれたが故に、
家族や仲間と離反しなければならなかったリクのことか?
監督の意図とは違うかもしれない、しかし、私には、
映画の魅力に取り付かれたリクのことのように感じた。

映画は確かに一瞬を永遠に捉える。
しかし、その時のすべてを完璧には再現できない。
イギリスからフィルムが送られてきても、
レイモンドとの、あの情熱の日々は遠い昔。
しかし、それでも追い求めてしまう。
だからこそ、レイモンドが去った後でも映画に、
あの日を追い求めるのではないのだろうか。
永遠に完成はしない映画を求めて。
だから、なんだか、せつなくなってしまう映画なのだろう。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
No.207 / タイトル さ行 /  comments(2)  /  trackbacks(1) /  PAGE TOP△ 拍手する
COMMENT TO THIS ENTRY
- from カツミアオイ -

 こんにちは、TB返しありがとうございます。
 詩的で映画の感想を上手く表してて、羨ましい文章だなぁ、と思いました。
 他の映画の感想も拝見させていただきますね。

2006.12.08.Fri / 01:13 / [ EDIT ] / PAGE TOP△
- from ヤン -

遅レスですいません。TBもありがとうございました。
それと、過分なおほめの言葉、ありがとうございます。
私にとっては、中国の映画(?)なのに、予想外に、なんか切なくなってしまう映画で、やられた、って感じでした。
また、よろしかったら、面白そうな映画も教えてくださいね。

それじゃ、また。

2006.12.12.Tue / 02:11 / [ EDIT ] / PAGE TOP△

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 監督(アン・フー) そういえば、ミニシアター系でそういう映画がちょっと前でやってたかもねー。というノリでテレビの放送を録画しました。'''あらすじ''' 19世紀末の中国、写真技師として働き、父と二人、慎ましく暮らす青年''&#39
2006.12.07.Thu .No66 / EncycRopIdia ~漫画・映画・書評・グルメなどなど / PAGE TOP△

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