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  ちょっと思い出しただけ  
2023.05.04.Thu / 11:38 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






あれほど幸せそうに見えたのに。
あれほどお似合いに見えたのに。
最後は別れを選んでしまった二人。

なぜ、別れなければならなかったのか。
若さゆえ、ということもあるだろう。
男と女の考え方の違いということもあるだろう。
肝心な時に肝心な行動をとらなければ、
恋愛は続かないということもあるだろう。
しかし、それだけではないのだろう。
決定的に感じられたのは、
二人の恋愛に対する姿勢。

言葉にしなくても通じるはず。
言葉にしなければ通じない。

人生の悩みを一人で抱え決断しなければならないと考えた。
そうではなくて、苦しい時には頼ってほしかった。

男の足のケガがなくとも、
いつかは別れる定めだったのかもしれない。

恋愛の甘酸っぱい幸福感。
別れに対する辛さ。
それらも過ぎてしまえば、ただの思い出。
そんなことを感じさせられた映画。



優しくて、なんでも受け入れてくれる照生。
一人上手で空回り気味な葉。
嗜好や感性が同じ。
一緒にいて楽しい。
偶然の出会いによって恋に落ちた二人。
照生に対する想いが抑えられない葉。
そんな葉を微笑ましく感じていた照生。
見ていて、とても幸せそうな二人。

来年プロポーズしよう。
試しに聞こえるか聞こえないように発した言葉。
それをしつこく尋ねる葉。
言葉にすれば今の幸せが壊れてしまうかも。
そして言葉にしなくても思いは通じるはず。
それでも言葉が欲しい。

照生が脚に負ったケガ。
それはダンサーとしての人生を考え直さなければならないほどの大きなケガ。
距離を置いて自分の人生を考え直さなければならないと考えた照生。
結婚を考えているのならなおさらだ。
葉のことも大切に考えなければならない。
しかし、自分に頼って相談して欲しいと思っていた葉。
人生の問題ならばなおさらだ。
そして自分には総てを受け入れる愛もある。
けれど、お互いの想いは相手には届かない。

懐かしさと郷愁。
しかし、すべては過ぎ去ってしまった過去。
ちょっと思い出しただけで、
自分の生活に戻ってゆく二人。

恋愛の甘酸っぱい幸福感。
別れに対する辛さ。
それらも過ぎてしまえば、ただの思い出。
そんなことを感じさせられた映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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