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  ドロステのはてで僕ら  
2023.05.25.Thu / 11:59 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






二分先の未来と繋がったテレビ。
そのテレビを繋げれば無限の未来が見えてくる。
そんな途方もないことを思いつき、
実行に移してしまう面白さ。

絶体絶命のピンチも、
未来を知ることができれば乗り切れる。
その可笑しさ。

この出会いは忘れたくはない。
最後に訪れる余韻。恋の始まり。
その幸福さ、ほのぼのさ。

最後の余韻に幸せを感じさせてくれた映画。
そして、ヨーロッパ企画の魅力が十二分に堪能できた映画。



雑居ビルの二階に住むカトウ。
同じビルの一階でカフェを営む男。
俺は二分後の俺。
一階のテレビと二階のモニタが、
2分の時間差でつながったという奇妙な現象。
しかし、二分では限りがある。
令和の次の元号も知ることはできない。
未来の自分が嘘を言えば役には立たない。

遠い未来を知るにはどうすればよいのか?
それはテレビとモニタを向かい合わせて、
ドロステ効果を起こせばよい。
遠い未来の自分たちが大金のありかを教えてくれる。
しかし、その大金が災いをもたらしてしまった。

カトウが想いを寄せる隣の美容室に努めるメグミ。
メグミが暴力団に拉致されてしまった。
助けるにはどうしたらよいか?
それは過去に未来の出来事を教えて、
対策を知ればよい。
ケチャップをお腹に備える。
シンバルを背中に背負う。
昆虫のおもちゃを用意する。
とても奇妙な対策なのだが、
それらが見事にハマるのが可笑しい。

未来を知れば、それに縛られる。
断られると分かっていても嘘をつかざるを得ない。
緊迫した状況でも過去の自分にガチャが当たったことを
伝えなければ、つじつまが狂う。

未来からやってきた時空管理人。
この状況を収拾するために皆の記憶を消そうとする。
モニタに写された未来の自分たちは、
素直に記憶を消す薬を飲んでいた。
それは決められたはずの未来。
しかし薬を飲まなかった二人。
この出会いを忘れたくはないと思ったからなのだろう。

最後に二人が交わす会話が、とても素敵に見える。
お互いを知り始め、知ることにより好意が深まってゆく。
それは正に恋の始まり。
最後の余韻に幸せを感じさせてくれた映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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