fc2ブログ
  ANIARA アニアーラ  
2024.02.15.Thu / 12:33 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






人は衣食住を確保されただけでは、
生きてはいけない。
自らの存在意義、未来への希望、起きた事に対する意味。
それらが無ければ生きられない。

それらを全て失ってしまったアニアーラ号の住民たち。
しかし、それは認知可能な形として、
アニアーラ号の住民たちに突きつけられただけで、
実は我々も似たような境遇にいるのではないのだろうか?
そんなことを考えてしまった映画。



汚染された地球を捨て火星に移住する人々。
彼らを運ぶ宇宙船、アニアーラ号。
しかし、事故により進路を外れ、
元に戻ることができなくなってしまった。
アニアーラ号の中で人々を癒してきたミームと呼ばれる装置。
しかし、あまりに多くの人々がミームに殺到したため、
故障してしまうミーム。
ミーム自身に現状を解決できる力はない。
だからこその結果なのだろう。

絶望的な状況下、
進路に戻れることを切望する人。
しかし、それを否定する人。
カルト宗教にのめり込む人。

未来は限りなく閉ざされている。
だから何をしていいのかわからない。
何を目指して生きれば良いのか、わからない。

アニアーラ号を目指して飛ぶ謎の物体。
それはきっと地球から送られてきた救助用の燃料だ。
そう考えるのは無理からぬことなのだろう。
皆が期待する。回収の訓練を重ねる。希望が見えてくた。
しかし現実は冷たい。
物体は偶然アニアーラ号を目指して飛んでいたにすぎない。
そこに意味はない。
存在したはずの希望は幻。

絶望の中、彷徨い続けるアニアーラ号。
住民たちは死に絶えて、もはや誰も居ない。

自らの存在意義、未来への希望、起きた事に対する意味。
しかし、我々も、それらを確信しているわけではない。
意味のないことに意味を見出して、信じているだけだ。
そうしなければ生きてはいけないから。
しかし、境遇はアニアーラ号のそれと似たようなもの。
認知可能な形で突きつけられているのか、
それとも曖昧なままの世界を受け入れているのか。
そこに大きな違いはないのではないだろうか。

そんなことを考えてしまった映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
No.2164 / タイトル あ行 /  comments(0)  /  trackbacks(0) /  PAGE TOP△ 拍手する
COMMENT TO THIS ENTRY

  非公開コメント
TRACKBACK TO THIS ENTRY

ご注意

ブログ内検索

全ての記事を表示する

プロフィール

ヤン

銀河英雄伝説名言録



present by 田中芳樹:徳間書店「銀河英雄伝説」

フリーエリア

FC2カウンター

フリーエリア

ブロとも申請フォーム

フリーエリア

CopyRight 2006 Heaven of the Cinema All rights reserved.