ソードフィッシュ  
2002.09.16.Mon / 19:44 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。

「一人の少女を犠牲にすれば、この世の病気が撲滅される。」
このような問いに即断できる人間はいないでしょう。
でも、決断しなければならないとしたら、、、
人間なら誰もが思い悩み、決断したあとも悩み、苦しむのではないのでしょうか?
しかし、「悩む」からこそ、救済の余地もあると私は思います。
悩むからこそ、その後の自分の人生をよりよいものにしようと考えるのではないのでしょうか?

しかし、上記の問いに対して、躊躇することなく決断し、実行する人間も確かにいます。
自分の正義を絶対だと信じて疑わない人間。自分の信念こそが正しく、なによりも優先されると考えて疑わない人間。
ヤン提督流にいうと、

「信念のために人を殺すのは、金銭のために人を殺すより下等なことである。
 なぜなら、金銭は万人に共通の価値を有するが、信念の価値は当人にしか通用しないからである。」
「信念など、思考を硬直させるだけの、有害無益のものだ。」

まあ、言い過ぎかもしれませんが、 あたらずとも遠からずではないのでしょうか?
「暴力は、暴力しか生まない」といって、暴力を否定する気はありません。
というか、未熟な私には、そのような問いに回答できるわけもありません。
しかし、冒頭で言ったように、「なにかを犠牲にするのであれば、思い悩むべきだ。」とは言えます。
そういう意味では、この映画は、非常に残念です。私は映画の悪口を言うのはいやで、
どんな映画でも、よい点を見つけて楽しもうと思っていますが、この映画だけでは、いけません。
トラボルタ演じるガブリエルは、自らの正義や信念のためならば、あらゆる犠牲もいとわず、即断します。
当然ですが、悩みませんし、疑いも持ちません。
映画的には、そのあたりがかなりしっかりと描かれているのが、なおさら残念です。
もし、製作者が現在のアメリカを批判する意味で作成したのであるならば、
ラストにもう一工夫欲しかったと思います。
もしくは、ラストでは、トラボルタが自らの正義を行使することなく、
次の銀行をねらう計画を立てるただの悪党に成り下がって欲しかった。
「ただのB級アクション映画に、なんでこんなに深く考えなければいけないの?」
と思われるかもしれません。しかし、娯楽作品ならば、なおのこと配慮が必要だと思いませんか?

最後に、「ラストのドンデン返し」についてですが、途中で先の展開が読めてしまったのは私だけでは
ないのではありませんか? さまざまな映画ですでに使い古されたストーリーを用いて、
うまくダマすなんて、どだい無理な話なのではないか思いました。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
No.22 / タイトル さ行 /  comments(0)  /  trackbacks(1) /  PAGE TOP△ 拍手する
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作品情報 タイトル:ソードフィッシュ 制作:2001年・アメリカ 監督:ドミニク・セナ 出演:ジョン・トラヴォルタ、ヒュー・ジャックマン、ハル・ベリー、ドン・チードル、ヴィニー・ジョーンズ あらすじ:ロサンジェルス空港でひとりの男が逮捕される。男は名うての
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