シティ・オブ・ゴッド  
2005.01.08.Sat / 21:10 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。

ただ、ひたすらに暴力の世界。
この映画は、話の切り口等が、かなり巧妙に作られている。
冒頭のニワトリが逃げるシーンから思わず引き込まれる。
そして、登場人物が多いのに、混乱もなく引き込まれる。
しかし、映画全体からは、何かしらの主張は見えない。
暴力は、肯定もされなければ、否定もされていないように感じる。
暴力は何から生み出されているかを訴えているわけでもなく、
何かを積極的に糾弾しているようにも感じられない。
悲惨な話ではあるが、悲惨さはことさら強調されてはいない。
むしろ反対に陽気で乾いた感じさえする。
陽気で乾いた印象を受けるのは、
彼らに「悪いことをしている」という自覚がないからであろう。
生きることが暴力を振るうことを意味しているような彼らのサガ。
そして、悪いことを判断する倫理観の完ぺきなる欠如。
リトル・ゼにしても、子供の遊びの延長上に現在の暴力が存在している。

神の街という題名も意味深だ。
人が法律で統治することを止めてしまった街。
運命の神のみが治める街。
神の街の外にいる人間は、警察ですら、
神の街の人間を金儲けの対象にしか思っていない。
神の街にもたらされる麻薬も武器も、
外の人間にとっては、金をもたらす商品。
見捨てられてしまった街。
この映画に唯一主張があるとすれば、
このような街が実際に存在することを知って欲しい、
ということであろう。
だからこそ、ありのままの姿を、なんの主張も込めず表現したのだろう。
しかし、そこにあるのは、我々の無関心に対する糾弾なのかもしれない。

確かにこの映画は傑作。
しかし、私の星が少ないのは、もう見たいとは思わないから。
そして、私が映画に求めているものと、
この映画にあるものとは違うから。
ですが、確かにこの映画は傑作だとは思う。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
No.246 / タイトル さ行 /  comments(2)  /  trackbacks(1) /  PAGE TOP△ 拍手する
COMMENT TO THIS ENTRY
- from YAN -

ヤンさんさんにとっては、傑作と認めながらも、
好まないタイプの作品だったんですね~

私もヤンさんと同じで、主張は感じられませんでした。
ありのままの姿を見て欲しい・・・って事でしょうね。

そのありのままが何とも凄まじくて、私には衝撃的でした!
あまりにも自分の想像が及ばない世界で、愕然としましたよ。
神の街とは、ただの皮肉にしか思えませんでした。

いつも自分の観た作品ばかり話題にして、すいません・・・(^_^;

2008.10.04.Sat / 17:18 / [ EDIT ] / PAGE TOP△
- from ヤン -

YANさん、こんばんわ。

 映画としては見事な構成で最後まで見入ってしまったことを覚えてます。それ自身は本当に素晴らしいことなのですが、、、

 なにも主張しないで、ありのままを見せる、それでも、見ている人たちの無知さ、無関心さを責めているようで、やりきれない気もします。「神の街」も確かに皮肉なんでしょうね。

 昔見た映画を思い出すのも楽しいことです。だから、よろしかったら古い作品でも全然かまいませんので、ぜひいらっしゃって下さいね。

 それじゃ、また。

2008.10.05.Sun / 23:17 / [ EDIT ] / PAGE TOP△

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この作品が良いと以前に聞き、やっと鑑賞してみました。 なんとも凄まじい鮮烈な映画でした。 これは必見作じゃないでしょうか! 監督:...
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