2005.08.03.Wed / 14:59 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。


香り建つ聖堂
誇り立つ芸術
それは、心の中に、永遠に
人の想いを閉じ込めて


おとぎ話のようなストーリー展開の映画。
それは、映画の黎明時代における神話のようであり、
名も無き人々が映画を芸術にまで高めた伝説のようでもある。
映画への愛にあふれた、
そして、なぜ、映画が人々の心を捉えるのか、
その根本に迫ったような映画。


冒頭、復興された神殿を見上げる兄弟と父親。
「神殿を立てた連中は、この場所から眺めたに違いない。
 すばらしい奴らだ。奇跡だ。」
それは、いにしえの芸術家たちに対する尊敬と、
その技術を今に伝える自分達に対する誇り。

移住してきた新天地。
彼らの誇りも、技術も、役には立たない別世界。
そんな彼らを、遠くにあっても、やさしく想い続ける父親。

映画を知り、仲間も、好きな人も出来た。
そして、ついに芸術家としての誇りを映画の中に取り戻す時が来た。
皆が、兄弟が作製した巨像とともに明かした夜。
「こうして、この時を共に過ごした事を、
 一生忘れないと約束して欲しい。
 だって、それが映画でしょう。」
人は、誰も寂しい存在。
そして、自分の将来に何が待ち受けているのか、
それを知らずに、将来に不安を抱えた存在。
だからこそ、人と繋がっていたという確かな証を欲するのだろう。
同じものに感動した。
同じ想いで、映画を創造した。
一つの事に、皆が想いを込めた。
それが、夢の結晶たる映画の素晴らしさ。
そして、映画の芸術としての歴史と誇りは、
こんなような所から始まるのだろう。

二人が平等であらねばならないこと。
それ自身には、深い意味は無いのかもしれない。
もしかしたら、アメリカとイタリアのことを隠喩しているのかもしれない。
しかし、平等を条件に手に入れた黄金の腕。
平等が崩れたときに、その力は、失われてしまう。
それはまるで、神話のような話。

最後に兄弟達が遺す映画。
届かないかもしれない、だが、伝えたい。
そんな想いを込めて撮る映画。
映画の持つ夢と可能性を切なく教えてくれる名シーン。
きっと、すばらしい映画や神殿は、
こんなにも切ない想いを込めて、撮られ、建てられたのだろう。
映画に対する限りない愛と敬意を感じる映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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