THX−1138 

「ネタバレ」あり。ご注意願います。




行き過ぎた管理社会を描いた映画です。
そして、あのジョージ・ルーカスの記念すべき商業映画デビュー作。
その後、編集が加えられたとはいえ、
若さゆえの激しさ、荒削りさが、印象に残る映画でした。


行き過ぎた管理社会と効率優先主義。
人間は、時には社会を構成する部品として扱われ、
ある時は、人間の生態を実験するモルモットとして扱われ、
さらには、何かを生産し、消費する、
社会を維持するための道具として扱われる。
よくありがちな映画かもしれませんが、
ここまで、徹底的に、しかも淡々と描いた映画というのも、
珍しいと思います。
大抵の映画では、これら管理社会は、
ある一部の特権階級が自らの地位を確保するための手段として、
描かれることが多い気がします。
それゆえに、逆に私利私欲という人間らしさを感じて、
どこか、ほっとすることもあるのですが、
しかし、この映画では、徹底的に人間性を排除した管理社会を描いています。

もしかしたら、この映画の背景には、環境汚染等で世界が変わり、
このように人間性を排除しなければ、生きてゆけなくなってしまった、
という設定があるのかもしれません。
あるいは、社会が高度に発達すると必然的に、効率主義に行き着くという、
考えの下に作られたのかもしれません。
いづれにしても、この世界は、ある一部の独裁者の出現を待たずとも、
必然として行き着いてしまう世界なのかも知れません。

ですが、もしかしたら、未来を描いた映画ではなく、
今を描いた映画であるのかもしれません。
効率でのみ、なにをすべきか、または、しないのかを選択する世界。
人が、道具としてのみ、扱われる世界。
この映画はかなり極端に描いていますが、
実は現在でも、少なからず、そうなのかも知れません。

そして、
理解されようと歩み寄るのではなく、ひたすら突き放すような映画でした。
描きたいことだけを、思いっきり描いています。
そこには、理解してもらおうという努力はあまり感じませんでした。
それ故に、若さゆえの激しさ、荒削りさが、印象に残る映画でした。

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  • [2005/12/06 04:51]
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THX-1138

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  • [2006/01/30 09:40]
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