コンスタンティン  
2006.04.06.Thu / 22:31 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。




多分、私だけではなく、多くの日本人がそうだと思うのですが、
この映画の設定の根幹にある宗教観に、親しくないため、
どのように距離を取っていいのか、分かり難い映画でした。
キリスト教を、設定としてきちんと踏まえているのか、
それとも、単に、名称を借りているだけなの映画なのか、、、


自殺してしまい、地獄行きが決定しているコンスタンティン。
地獄行きを免れたいという利己的な理由で、悪魔祓いを営んでいます。
しかし、
見えないものが見えるという同じ痛みを過去にもつ姉妹と出会い、
彼女たちを助けることで、天国に行くことが出来るようになります。
自殺は、なぜいけないのか?
いろいろ理由はあるでしょう。
自らの生命をまっとうしないとか、、
生きる苦しみから逃れようとするとか、、
しかし、この映画では、この世の中に対して自分が出来ることを
果たさずに、死を選ぶことは許されないという、
そんな思想が色濃く反映されている気がします。

しかし、コンスタンティンという男は、
一筋縄では行かない男のようです。
この映画では、地獄と天国、絶対善と絶対悪が明確に設定されていて、
その境目は、杓子定規的に決められています。
自殺は地獄行き。自己犠牲による死は天国行き。
サタンや神でさえ、このあたりは曲げることが出来ないようです。

コンスタンティンは、天国行きを目論み、
自らの死を自己犠牲としたようです。
そんな理由だけでは、ないのでしょうが、
姉妹を助けた理由の一つに、それは含まれていたのでしょう。
しかし、サタンにより無理やり延命され、
天国に行くことは出来ませんでした。
これらのやり取りは、神もサタンも、
人智を超えた絶対的な力があるはずなのに、
なんだか、とても不自由な印象を与えます。
しかも、神もサタンもガブリエルの造反には、
最後まで気づかなかったようでもあります。

しかし、
「すべては、神の配剤だ。」
実は神は、すべての人や天使達の意図を理解しており、それを見守り、
結果についても、実は神の意図どおりだとしたら?
つまり、もし、神の本当の目的が、コンスタンティンを、
地上に留まらせることにあったのだとしたら?

「神の御業は謎めいている。」
「それが好きな者もいれば嫌いな者もいる。」
神を、なにもしない子供扱いにし、しかし、
神の配剤により、天国に行けなかったコンスタンティンには、
確かにそうなのかもしれません。


あと、コンスタンティンの助手のチャズが、
死んでからハーフ・ブリードになったという説と
最初からハーフ・ブリードであったという説の2つがあるそうです。
私は、前者のように感じましたが、後者も捨てがたいものがあります。
サタンの息子のマモンがお腹から飛び出そうとし、
チャズが神への祈りを唱え、それをコンスタンティンが真似るシーン。
絶体絶命となり、初めて神への祈りをささげるコンスタンティン。
そして、それを導いたチャズ。
このシーンからして、なかなか、捨てがたい説だと思いました。

サタンを演じた、ピーター・ストーメアのふざけた演技。
ガブリエルを演じた、ティルダ・スウィントンの中世的な魅力。
二人が会話をするシーンがとても魅力的でした。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
No.375 / タイトル か行 /  comments(2)  /  trackbacks(2) /  PAGE TOP△ 拍手する
COMMENT TO THIS ENTRY
- from YAN -

ヤンさん、こんにちは!
これは、ヤンさんの言うように分かりづらい内容だったので、
私は単純に摩訶不思議な映像や設定を楽しみました。

コンスタンティンの自己犠牲は計算の上だったんでしょうか?
心から姉妹を助けたいという純粋な思いから、
自己犠牲が生まれたんだと思ってました。
地獄に行かず人間界で生かされたのは、神の配剤みたいですが。

チャズの事は真剣に考えた事がなかったけど、エンドロールを観た時、
なんとなく最初からハーフ・ブリードだったんだ~と思ってしまいました。

偶然ですが、自己犠牲が出てくる作品の記事が3本続きました。

2008.06.12.Thu / 17:30 / [ EDIT ] / PAGE TOP△
- from ヤン -

YANさん、こんばんわ。

 地獄の映像やガブリエルの羽、ラストシーンまで、神秘的な映像が続きましたね。
 私の印象では、コンスタンティンは純粋な想いを持つと同時に、結構なやり手というか計算高い、複雑な男のように感じました。まさに、アンチヒーローな感じです。しかし、神に生かされたコンスタンティンの想いは複雑なのかな、とも思いました。ですが、映画の解釈は十人十色です。それはチャズの解釈も同様です。

 それじゃ、また。


 

2008.06.12.Thu / 21:58 / [ EDIT ] / PAGE TOP△

  非公開コメント
TRACKBACK TO THIS ENTRY
監督:フランシス・ローレンス 製作:2005年 アメリカ 出演:*キアヌ・リーブス *レイチェル・ワイズ *シャイア・ラブーフ *...
2008.06.12.Thu .No222 / Rocking Chair Blog / PAGE TOP△
「コンスタンティン」 感想 主人公ジョン・コンスタンティン(キアヌ・リーヴス)は本来人の見ることができないものを見ることができ人...
2009.12.06.Sun .No347 / むーびーふぁんたすてぃっく / PAGE TOP△

ご注意

ブログ内検索

全ての記事を表示する

プロフィール

ヤン

銀河英雄伝説名言録



present by 田中芳樹:徳間書店「銀河英雄伝説」

フリーエリア

FC2カウンター

フリーエリア

ブロとも申請フォーム

フリーエリア

CopyRight 2006 Heaven of the Cinema All rights reserved.