ウィスキー  
2006.04.06.Thu / 23:15 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。




本当の夫婦ではないのですが、
すでに熟年夫婦の雰囲気を醸しだしているハコボとマルタ。
毎日、同じ日課で仕事をこなし、
何も言わなくても、あうんの呼吸で、同じ時間にお茶が差し出されます。
映画の冒頭で、二人がどのような想いを胸に秘めて生活しているか、
まったく分かりませんが、
二人に訪れた変化により、ハコボとマルタの人間性や、
相手に何を期待しているのか、そんな違いが明らかになってゆきます。

「妻の代わりを演じてくれ。」
弟がやって来る。
自分に年老いた母を押し付け、
異国で自由気ままに生活し、羽振りもよい、弟。
母のために犠牲にしてきた人生だけど、弟には負けたくない。
未だに妻がいないなんて、言える訳がない。
しかし、弟に見られてしまった古ぼけた工場。
弟から差し出された大金を、賭けで摩るのは、ささやかな復讐。
でも、摩ることすら出来なかった。
「妻の代わりを演じてくれ。」
共に働いてきた人から、言われた言葉。
きっと、自分という存在を認めてくれたのだろう。
しかし、、、、
髪を整え、部屋を整理し、美味しい料理を作っても、
なにも起こらない。感謝の言葉すら返ってこない。
弟のエルマンと話をしているほうが、とても楽しい。

弟に負けたくないハコボ、しかし、弟に近づいてゆくマルタ。
なにも変わらない、むしろ自分を無視するかのごとく振舞うハコボに、
涙するマルタ。
自分が期待していた姿とは違った相手。

映画を3人で見る姿がとても印象的。
心から映画を楽しんでいるマルタ。
退屈だから寝ているエルマン。
映画そっちのけで、ポップコーンをほうばるハコボ。
それは、人生に対する態度のように感じた。

弟と母のために犠牲になったハコボ。
それ自身は、立派な生き方だ。
でも、憎しみや反発にとらわれていたのでは、未来は、見えない。
マルタという人が、自分に何を求めているのかも分からない。
憎いのはよく、分かる。でも、憎しみや虚栄心にとらわれるより、
そんなことは忘れて、今を大切に生きるほうが建設的だ。
そして、それは、豊かな人生の始まりに、
気づくきっかけに繋がるのかもしれない。
* テーマ:DVDで見た映画 - ジャンル:映画 *
No.376 / タイトル あ行 /  comments(0)  /  trackbacks(0) /  PAGE TOP△ 拍手する
COMMENT TO THIS ENTRY

  非公開コメント
TRACKBACK TO THIS ENTRY

ご注意

ブログ内検索

全ての記事を表示する

プロフィール

ヤン

銀河英雄伝説名言録



present by 田中芳樹:徳間書店「銀河英雄伝説」

フリーエリア

FC2カウンター

フリーエリア

ブロとも申請フォーム

フリーエリア

CopyRight 2006 Heaven of the Cinema All rights reserved.