2006.05.11.Thu / 20:59
「ネタバレ」あり。ご注意願います。
典型的な児童文学的なストーリー展開な映画。
それでも、映像表現においては、
かなりティム・バートン的な映画に仕上がっています。
しかし、それ以上な点で、
とてもティム・バートンっぽい映画に感じた映画。
冒頭に展開される映像は、
まるでディズニー映画の雰囲気で、
あたかも子供映画のように感じはしましたが、
人形が燃えて、ウィリー・ウォンカが登場するあたりから、
美しいだけの児童映画ではない、
実は毒が含まれている映画であることが分かってきます。
児童文学的というより、風刺的な作風なのかもしれませんが、
予定調和的に進むストーリー。
しかし、映像以上にティム・バートンを感じさせるシーンは、
4人の子供達が、お仕置きをされるシーンと、
家族愛を描いたパートでしょう
家族は、特に父親は、自分の夢を理解してはくれなかった。
その道に進むことを許さず、邪魔しかしなかった。
それならば、父に頼らず、自分の道を進もう。
家族など、邪魔なだけだ。
でも、心にひっかっかる、この空虚な想い。
本当は父親に理解してもらいたかった。愛して欲しかった。
たとえ、父の意に沿わない道を進んだとしても、、、、
映画のラストで語られるのは、実は父も息子を認めていたということ。
お互いが、お互いを求めていたのに、
不器用にも遠回りをしてしまったという現実。
でも、最後に訪れた幸せな和解。
このパートは、もしかしたら、
父離れ、子離れを描いたパートなのかもしれません。
4人の子供達は、強烈に個性的に描かれていて、
ある意味、人間のもつ嫌な部分を誇張されているようにも描かれています。
しかし、それ以上に子供達から感じるのは、ゆるぎのない自信であり、
心に空虚を隠し持つウィリー・ウォンカとは、
対極な関係にあるのかもしれません。
子供達が、お仕置きをされるのは、痛快なシーンなのですが、
最後に登場する子供達は、反省するわけでもなく、なにも変わっていません。
マイノリティーの痛みを理解しないマジョリティーが、
マイノリティーを迫害して、それに罪の意識をまったく感じない。
ティム・バートンの映画で、よく語られるストーリー展開なのですが、
この映画では、逆な視点で見せているような気がします。
4人の子供達の持つ、奇妙な自信が、無自覚にもウィリーの感にさわり、
大変な目にあっても、反省などは決してしない、
自分が悪いから、こんな目にあったのだ、などとは決して思わない。
「だから、君たち、無神経なマジョリティーは、救い難いのだ!」
と、ティム・バートンは、この映画で叫んでいるような気がしてなりません。
よく、ティム・バートンは、
カルトともオタクとも言われているようです。
それは、映画から、私小説的雰囲気が、
色濃く反映されているからなのでしょう。
父と息子、理解されない自分。
私は、ティム・バートンの生い立ち等は知りませんが、
彼の生い立ち等を容易に連想させてしまう、
そんな雰囲気が強い映画監督です。
だからこそ、カルトともオタクとも呼ばれているのではないか、
そんな風に感じました。
その道に進むことを許さず、邪魔しかしなかった。
それならば、父に頼らず、自分の道を進もう。
家族など、邪魔なだけだ。
でも、心にひっかっかる、この空虚な想い。
本当は父親に理解してもらいたかった。愛して欲しかった。
たとえ、父の意に沿わない道を進んだとしても、、、、
映画のラストで語られるのは、実は父も息子を認めていたということ。
お互いが、お互いを求めていたのに、
不器用にも遠回りをしてしまったという現実。
でも、最後に訪れた幸せな和解。
このパートは、もしかしたら、
父離れ、子離れを描いたパートなのかもしれません。
4人の子供達は、強烈に個性的に描かれていて、
ある意味、人間のもつ嫌な部分を誇張されているようにも描かれています。
しかし、それ以上に子供達から感じるのは、ゆるぎのない自信であり、
心に空虚を隠し持つウィリー・ウォンカとは、
対極な関係にあるのかもしれません。
子供達が、お仕置きをされるのは、痛快なシーンなのですが、
最後に登場する子供達は、反省するわけでもなく、なにも変わっていません。
マイノリティーの痛みを理解しないマジョリティーが、
マイノリティーを迫害して、それに罪の意識をまったく感じない。
ティム・バートンの映画で、よく語られるストーリー展開なのですが、
この映画では、逆な視点で見せているような気がします。
4人の子供達の持つ、奇妙な自信が、無自覚にもウィリーの感にさわり、
大変な目にあっても、反省などは決してしない、
自分が悪いから、こんな目にあったのだ、などとは決して思わない。
「だから、君たち、無神経なマジョリティーは、救い難いのだ!」
と、ティム・バートンは、この映画で叫んでいるような気がしてなりません。
よく、ティム・バートンは、
カルトともオタクとも言われているようです。
それは、映画から、私小説的雰囲気が、
色濃く反映されているからなのでしょう。
父と息子、理解されない自分。
私は、ティム・バートンの生い立ち等は知りませんが、
彼の生い立ち等を容易に連想させてしまう、
そんな雰囲気が強い映画監督です。
だからこそ、カルトともオタクとも呼ばれているのではないか、
そんな風に感じました。