秘密のかけら  
2006.11.01.Wed / 21:51 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。




なぜ、人は秘密を持ってしまうのか?
そして、秘密を持つ者の自責。
秘密は、誰のために暴かれるべきなのか?
秘密は、暴かれないほうがよいのだろうか?
秘密を持つ者の迷宮を描いた映画。


新進女性ジャーナリストのカレン。
自身の成功への野心のため、しかし、それ以上に、
自分のヒーローであった二人の無実を証明したいが為に、
ラニー・モリスとヴィンス・コリンズの取材を始める。

ラニー・モリスとヴィンス・コリンズは、
コンビを組んで、50年代を席巻したスター。
自由奔放なモリスと厳格なコリンズ。
コリンズがモリスを支えているように見えて、
しかし、実は逆の関係であった二人。
そして、二人の関係は、仕事仲間以上のもの。
まさに夫婦と呼ぶに、ふさわしい関係。
カレンの取材が確信に近づいた時、
しかし、薬により、コリンズに秘密を握られてしまうカレン。
表向きは、取材を止めるため。
しかし、本当は理解して欲しかったのだと思えてなりません。
人の精神はもろく、簡単に、薬により堕落してしまうこと。
そして、同時に、堕落した心は簡単に秘密を抱えてしまうことも。

しかし、コリンズの誤算は、
カレンの秘密はカレン自身のためのもの。
だからこそ、カレンが覚悟を決めた時、
その秘密はコリンズにとって、意味を無くしてしまう。

この時、同時にコリンズは秘密を元にゆすられていました。
モリスの執事、ルーベンに。
しかし、カレンと違い、コリンズは覚悟を決めることができず、
ゆすりに屈することになってしまう。
それは、その秘密が、きっと自分ためでは無いからなのだろう。

モーリーンの死体の後始末をしている時、
彼ら二人の心によぎったのは、
相手こそが、殺人を犯してしまったということ。
そして、それは、絶対に隠し通さなければならないことも。
愛情が深いゆえに、相手を問いただすことも、責めることもできず、
絆が深いゆえに、秘密を共有してしまう。
しかし、秘密には自責の念が付きまとう。
心におもりを載せ、別れざるを得なかった二人。

そして、最後には、人の為に嘘をつき、秘密を抱えるカレン。

この映画は、サスペンスかもしれないが、
秘密が解ってもカタルシスは感じない。
他人が、その人の大切な人の為に抱えている秘密を暴いても、
当然だが、カタルシスは感じないからなのだろう。

モリスが幼いカレンに語った言葉は、
「君は特別な少女だ、許してくれ。」
カレンが秘密を知ったことは、しかし、彼ら二人にとっては、
許しになったのかもしれない。

まさに、秘密を持つ者の、心の迷宮を描いた映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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