トンマッコルへようこそ  
2006.11.23.Thu / 23:40 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。


トンマッコル
そこは山奥に
ひっそりたたずむ桃源郷
しかし
人の愚かさはその存在を許さない
だが
その存在を守ったのは
人のやさしさ
人間らしく生きたいという願い




トンマッコルは、山奥にひっそりとたたずむ桃源郷。
純朴な人々が自然とともに暮らす理想郷。
そこに迷い込んだのは、
戦争によって心をささくれださせた兵士たち。
しかし、彼等も徐々に心を開いてゆく。
自然に癒され、そこに住む人々の純粋さに癒され、
食は基本という精神に、人としての感性を取り戻してゆく。
しかし、それでも癒されない戦争の傷。
そして、戦争の暗い影はこの村にも忍び寄る。

村を救う為、戦いに赴く兵士たち。
この展開は、この映画に似つかわしくはないし、
結末はとても苦い。
しかし、その苦さこそ、この映画のテーマなのだろう。
村を救う為とはいえ殺してしまったパイロット、同胞たち。
兄貴を殺された怒りに任せて銃を乱射する兵士。
争うことは、目的がたとえ美しくとも、哀しくて悲惨だ。
しかし、決して見誤ってはならないのは、
彼らが互いに戦いを強いられているということなのだろう。
彼らに争いを強いたもの。それは人間の愚かさ。
居るのかどうかさえ分からない敵すら、
その存在を許さない戦争というものの性。
この映画は、人が争うことの愚かさを、
さまざまな角度から描いている。
傷ついた同胞を見殺しにすることを脅迫されたり、
民間人を犠牲にしてでも、
味方の損失を少なくすることを強制されたり、
トンマッコルの真ん中で一晩中にらみ合うことの愚かさ、
一瞬の爆発が、村の冬の食料を吹き飛ばし、
それを補うには長い時間が必要なこと。
しかし、若い兵士は、なぜ戦うのかすら、
キチンと教えてもらえてはいない。
しかし、相手を憎むことは教えられているのだ。

今また、推測だけで虐殺されようとする村。
その行為自身の愚かさや、それを止める方法の少なさ、
そして、味方を撃たなければならない愚かさも
村に迷い込んだ兵士ならば、
骨身に染みて分かっているのだろう。

だから、こんな事態になる前に、戦争は止めなければならない、
そう、この映画は訴えているのだろう。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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