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  銀河ヒッチハイク・ガイド  
2006.12.23.Sat / 20:58 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。




原作は未読です。

作品全体に漂う、ゆるくて、ひねくれたユーモア。
ナンセンスな登場人物たち。
バカバカしくも、どこか真面目なストーリー。
そして、この映画は風刺と哲学に満ちているようにも感じる。
とても不思議に満ちた映画。


この映画によると、地球は、
究極の疑問を探すために建築されたのだそうだ。
そして、私たち人間も、そのなぞを解くための、
コンピューターの一部。

探しているのは、生命の意味。
「生命と宇宙、そのすべて」に関する答え。
それには、究極の疑問が必要であり、
疑問を探すことができれば、
答えも見つかるというわけだそうだ。

でも、この答えを追い求める方法は、
なにか、間違っているのでは、と思えてしまう。
確かに真面目に捉える映画ではないのかもしれない。
しかし、この映画は、その方法は間違っていると、
言っているように思えてならない。
人生は疑問に満ちている。
ある疑問に対しては、答えを知らなくても生きてゆける。
また、別な疑問に対しては、答えは、人それぞれだ。
自分の人生にとっての、本当に大切な疑問の発見は、
自分自身でしか、できない。
そして、その答えを導けるのは、
自分の人生を自身で生きてゆくしか、方法はないのだろう。
コンピューターに計算させ、考えさせてもても、
究極の答えは見つからない。
地球を1000万年観察しても、
他人の人生の中に、究極の疑問は見つからない。
興味本位で、他人に探させても、
疑問も答えも見つからないのだろう。


そして、疑問がある人生は、ない人生に比べて、
幸せなのかもしれない。
規則と書類どおりに動くヴォゴン人。
イルカの声にも耳を貸さず、滅んでしまった地球人。

人生の究極の疑問を見つけ、
YESという答えを見つけたアーサーは、
とても、幸せな奴なのだ。

もっとも、この映画は、
そんなに真面目に捉えるべきではないのかもしれないが。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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COMMENT TO THIS ENTRY
- from YAN -

ヤンさん、こんにちは!
ひょっとしてと思ってブログ内検索してみたら、
ヤンさんもこれご覧になってたんですね~
なんかバカバカしいと切り捨てられない不思議映画でしたね。

でもヤンさんとちょっと捉え方が違っていました。
私は単純に究極の疑問が「生命と宇宙・・・」で、
答えが地球にあると思ってしまいましたが。
地球に生まれた命の奇跡と素晴らしさを言いたかったのかと、
妙に感動してしまいました。

2008.08.06.Wed / 16:57 / [ EDIT ] / PAGE TOP△
- from ヤン -

YANさん、こんばんわ。

 なんとも大げさで、イギリス人らしい映画かと思いました。バカバカしさの中にもなにか、不思議と考えさせられる映画でしたね。
 頭でっかちで頭の中であれやこれや考えているけど、本当の人生は理屈や思想の中にはない。自身で生きてみないと分からない。そんなことを言ってる映画かと思いました。「生命と宇宙、そのすべて」についての答えを見つけても腹の足しにはならない、人生は豊かにはならない。そもそも、そんな質問に共通の答えは永久に見つからない。目の前にいる大切な人を見つけよう、そんなことを言っている映画のように感じました。まあ、私のかってな感想ですが、、、

 それじゃ、また。

2008.08.07.Thu / 23:06 / [ EDIT ] / PAGE TOP△

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