UDON  
2006.12.25.Mon / 22:29 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。


BANZAI
うどんを好きでよかった


大衆に、自分たちの愛する物を無残にも消費され、
枯れ果ててしまった場所から、
しかし、うどんと父親への愛情によって、
愛すべきものが再生していく物語。
正直、私は、この映画の製作者たちは、
消費する側だとばかり思い込んでいたので、
このような話の展開になるとは思いもせず、
強引な展開に、うまく乗せられてしまった感はあるのですが、
それでも、なにかをとことん好きになることが、
とても素敵であることを実感させてくれる映画でした。
そして、起承転結がはっきりした映画でもありました。


起。それは迷い人たちの出会い。
「ここには夢がない。うどんしかない」、しかし、
香助は、自分が本当は何が好きなのか、
そして、なにがしたいのか、分かっていなかった。
恭子は、自分が進みたい道を、ぼんやりとだが見つめている。
しかし、たどり着くまでの道に迷っている。

承。それはうどんブームの到来
売れないタウン情報誌を編集することになった香助。
それは、自分探しの旅なのかもしれない。
そして出会うのは、うどんを愛する人々の物語。
生活に密着し、いつでも自分の帰りを待っていてくれている、うどん。
それを愛する方法は、人それぞれ、千差万別のこだわり。
愛するうどんは、彼らにとっては、生活の、生き方の一部。
そして、到来する、うどんブーム。

転。それは祭りの終わり。
大衆は、本当にうどんが好きなのか?
しかし、大衆に消費され、枯れ果ててゆく、うどん。
カメラは、それを淡々と捕らえる。
愛すべきものが、消費され、形も変り果て、
枯れて、無くなっていく様を。
仕掛けた香助たちも、終わりが来たことを、実感する。
それは、本当に無残な終わり方。
だからだろうか、うどんに対する愛情を再認識する香助たち。

結。それは復活の物語。
自分が本当に好きだったもの、そして、
何をしたかったのかを分かった香助。
ブームではない、生活の一部としてのうどんの復活を願う人々。
作る側も、食べる側も、本当にうどんを愛している。
そして、復活する父の味。そして父の笑顔。
香助は、初めて父を笑わすことができたのだ。


トータス松本さんの演技を始めてみました。
主演の二人よりも、どこか控えめながらも、
この映画を影から支えるような存在感を魅せてくれました。

何かを、とことん好きになるのは、本当にすばらしいこと。
愛すべき存在が、生活の一部となっていることは、本当に素敵なこと。
それを、造り、守ることは、なんと誇らしい仕事なのだろうか。
自分にとっても、映画って、そういう存在であったらいいなあと、
思わず感じてしまった映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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