2007.04.26.Thu / 23:40
「ネタバレ」あり。ご注意願います。
真実に辿り着くには
人生はあまりにも短い
それが
子供の頃の純粋さであっても
余命が残り僅かであることを宣告された男。
孤独の中で、救いを求め、
最後には、自分が子供だった頃の純粋さに、救いを見出す。
自分の感情を持て余していたはずなのに、
自らの中に最後の救いを見出す。
自分を好きになることが救いにつながったのだろう。
そういう意味で自己救済を描いた映画かもしれない。
ガンにより余命残り僅か。
死の宣告を受けたロマン。
無用の心配を避ける為、誰にも、そのことを告げず、
愛する人との関係も清算してしまう。
職場をも休むロマン。それはあたかも、
周りに迷惑や心配を掛けたくは無いという優しい心よりは、
自分の存在や周りとの関係を、
消し去ってしまいたいと考えているようにも感じる。
子供が嫌いなロマン。
映画では明確にその理由は語られていない。
しかし、ヒントと思われる台詞は沢山ある。
「姉貴の子供の写真を撮る気は起こらない。
見ていると姉貴の顔がダブって吐き気がすれる。」
そして、祖母も、
「どうしても耐えられなかった。
あの子の笑顔や眼差しに夫の面影が重なって。」
これは偶然ではないはずだ。
そして、「子供は嫌いだ。」
これは、子供と過ごすのが嫌いといっているわけではない。
自分自身の子供が嫌いだといっているのだろう。
つまり、子供とは親である自分自身の分身であり、
自分自身がイヤなのだろう。
だからこそ、自分の死期を悟った時に、
自らの存在を消去させたいと考えたのかもしれない。
「優しいのね」という言葉に「僕はやさしくない」
と言い返す台詞も意味深だ。
孤独に陥り、
どうしていいのか分からなくなってしまったロマン。
しかし、心の奥底では、救いを求めていたのだろう。
ロマンは、祖母には、自分の病のことを告げる。
だが、それは救いには繋がらない。
自分の悲しみを理解し、寄り添ってくれる者がいても、
救いにはならないのだろう。
しかし、救いは別の所から、もたらされる。
それは、姉の手紙から。
「幼い頃を思い出す。消え去った愛情がとても懐かしい
心を開いて。まず私、そしてあなた」という言葉に。
大人になって複雑になり、あんなには素直ではなくなっていた。
しかし、今なら、まだ、やり直せる。
姉の手紙の言葉に動かされたかのごとく、
周りの人間との関係を修復し始めるロマン。
それは、子供の頃の純粋さを取り戻そうとするがごとく。
そして、自分の生き方をやり直そうとするがごとく。
自分を再生する道の最後にめぐり合う、浜辺の少年。
それは、自分自身を象徴しているのだろう。
自分が好きになれる、今の自分の生き方。
だからこそ、最後には、ロマンは安らかに旅立っていけたのだろう。
死期を悟らなければ辿り着けなかった、この救い。
偶然にも助けられ、ロマンは間に合うことが出来ました。
死期を悟らなければ、果たして間に合うことが出来たのか?
これは、自分たちの問題でもあるのでしょう。
死の宣告を受けたロマン。
無用の心配を避ける為、誰にも、そのことを告げず、
愛する人との関係も清算してしまう。
職場をも休むロマン。それはあたかも、
周りに迷惑や心配を掛けたくは無いという優しい心よりは、
自分の存在や周りとの関係を、
消し去ってしまいたいと考えているようにも感じる。
子供が嫌いなロマン。
映画では明確にその理由は語られていない。
しかし、ヒントと思われる台詞は沢山ある。
「姉貴の子供の写真を撮る気は起こらない。
見ていると姉貴の顔がダブって吐き気がすれる。」
そして、祖母も、
「どうしても耐えられなかった。
あの子の笑顔や眼差しに夫の面影が重なって。」
これは偶然ではないはずだ。
そして、「子供は嫌いだ。」
これは、子供と過ごすのが嫌いといっているわけではない。
自分自身の子供が嫌いだといっているのだろう。
つまり、子供とは親である自分自身の分身であり、
自分自身がイヤなのだろう。
だからこそ、自分の死期を悟った時に、
自らの存在を消去させたいと考えたのかもしれない。
「優しいのね」という言葉に「僕はやさしくない」
と言い返す台詞も意味深だ。
孤独に陥り、
どうしていいのか分からなくなってしまったロマン。
しかし、心の奥底では、救いを求めていたのだろう。
ロマンは、祖母には、自分の病のことを告げる。
だが、それは救いには繋がらない。
自分の悲しみを理解し、寄り添ってくれる者がいても、
救いにはならないのだろう。
しかし、救いは別の所から、もたらされる。
それは、姉の手紙から。
「幼い頃を思い出す。消え去った愛情がとても懐かしい
心を開いて。まず私、そしてあなた」という言葉に。
大人になって複雑になり、あんなには素直ではなくなっていた。
しかし、今なら、まだ、やり直せる。
姉の手紙の言葉に動かされたかのごとく、
周りの人間との関係を修復し始めるロマン。
それは、子供の頃の純粋さを取り戻そうとするがごとく。
そして、自分の生き方をやり直そうとするがごとく。
自分を再生する道の最後にめぐり合う、浜辺の少年。
それは、自分自身を象徴しているのだろう。
自分が好きになれる、今の自分の生き方。
だからこそ、最後には、ロマンは安らかに旅立っていけたのだろう。
死期を悟らなければ辿り着けなかった、この救い。
偶然にも助けられ、ロマンは間に合うことが出来ました。
死期を悟らなければ、果たして間に合うことが出来たのか?
これは、自分たちの問題でもあるのでしょう。