時をかける少女  
2007.06.21.Thu / 23:28 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。


青空の向こうに
未来が見えた


これまで何度も映画化された作品の初のアニメ映画化作品。

タイムリープという、
かなり危険な題材を扱っている為か、
つっこみどころ満載の映画ではあります。
それでも素晴らしい映画でした。
ためらいと言う名の扉を開いて、
未来を手にいれた少女の物語。
美しく描きこまれた風景と自然。
真っ青な夏の青空。
キーワードの如く散りばめられた言葉の数々が、
キラリと光る映画。


いつまでも三人で居られると思っていた。
しかし、そんな夏の日の終わりはすぐそこに。
進路のことも将来のことも考えたくはなかった。
考えれば今が終わる気がした。
だから考えられなかった。考えたくはなかった。
それでも三人の夏の日の終わりは待ってはくれない。
ひょんなことから手に入れたタイムリープの能力。
自分の好きな時間を思う存分繰り返すことができる快感。
まさに、人生一人勝ち。しかし、
「真琴がいい目を見ているぶん、
 悪い目をみている人がいるんじゃないの?」
自分が被るはずだった不幸を他人に背負わせていいのか?
しかし、それ以上に言いたいことは、
時間をいくら自由に行き来することが出来ても、
全てが自由になるわけではないということ。
そして、生きるということは、誰かを傷つけ、
自分も傷つくということなのだ。
そんなことも言いたかったのではないのだろうか?

そして直面する現実。
千昭から告白される真琴。
親しい人が勇気を振り絞って踏み出した未来。
それを無かった事にしようとしても、
自分の中からは消すことはできはしない。

他人に幸せをもたらす快感。
けれど如何ともし難い現実。

ついに真琴は、自分の中の大切な者の存在を直視する。

「私、友梨に言えなかった事がある。
 私さ、千明のことが好き、ごめん。」
「そうだと思った。」そして、
「time waits for no one.」

千昭が好きなことを友梨に告げた真琴。
しかし、友梨は察していたのだろう。
今までは、お互いを傷つけたくはなかった。
曖昧で心地よい今が、いつまでも続いて欲しいと願っていた。
しかし、人を傷つけてでも、自らが傷ついてでも、
選ばなければならない未来はあるのだろう。


「未来で待ってる。」
「うん、すぐ行く、走っていく。」
それは再会を約束した言葉というよりは、
遠くに旅立つあの人に、
自らの想いを届ける方法を見つけた瞬間なのだろう。
去らなければらない、あの人に続く道。
それを見つけた真琴。
まさに今、真琴は未来へと、時をかけたのだ。

青空の向こうに見える未来。
それを見上げる真琴がとてもまぶしい。

この映画はとても繊細で、しかし、とてもボジティブだ。
それが、青春というものなのかもしれない。
そんな真琴にタイムトラベラーの先輩として、
静かに、しかし深く道を示す和子。
そんな和子の言葉一つ一つもキラリと光る映画。
* テーマ:時をかける少女 - ジャンル:映画 *
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