ドリーマーズ  
2007.07.08.Sun / 21:11 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。




現実から逃避し、夢を見続ける双子と青年。
明日の理想を夢見て、デモを続ける学生たち、市民。
まったく相反するような彼ら。
しかし、根本は同じなのではないのか?
同じ迷路に迷い、故意に抜け出そうとしていない。
夢が永遠に続くことを願いつつ、
夢の終わりに怯えている。
奇妙なバランスの上に成り立っている彼ら。
そんな彼らの空虚さを描いたであろう映画。




現実から遠く離れ、
やりたい事だけをやり続ける双子と青年。
同じ嗜好を持ち、同じ趣味の話に没頭し、
他人には不毛だが、
彼らだけには意味がある議論に時間を費やす。
確かにそれは、楽しい夢の時間。
しかし、否定されることを極端に恐れ、
否定に対しては猛反発を起こす。
そして、厳しい現実に直面した時には、
死という極端で暴力的な選択をする。

社会運動は、最初は崇高な目的で開始されるはずだ。
しかし、熱狂した人々が徐々に冷静さを欠き、
次第に、当初の目的を見失い、デモは制御を失ってゆく。
デモを実施している人々には夢の時間であろう。
しかし、不毛な議論が繰り返され、
否定には、否定で応え、
暴力という安易な選択をする。
すべての社会運動がそうでは、決してない。
しかし、そんな迷路に陥り易いのも、また、事実だ。
少なくとも、
この映画のラストで描かれているデモからは、
そんなことを感じる。

最後には、
篭っていたアパルトマンから、
飛び出していった双子と青年。
現実に目覚めたように感じた瞬間、
しかし、双子は夢を見続ける。
人々の熱狂の中で。

青年は悟ったのだろう。
双子を目覚めさせるのは、不可能だ、と。
なぜなら、双子は夢を永遠に見たいと願っているからだ。
制御を失ったデモに熱狂する人々も、
実は同じなのではないのか?
冷静に考えれば、とても空虚だ。
暴力からは何も生まれない。
現実の厳しさを直視しなければ、
なにも解決しない。

* テーマ:見た映画の感想 - ジャンル:映画 *
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