リトル・チルドレン 

「ネタバレ」あり。ご注意願います。




リトル・チルドレンとは、
自分自身の欲望を、現実世界のルール内では、
処理仕切れない大人達のことを言うのだろう。
そんな大人たちを描いた映画。

いけないと知りつつも不倫にのめり込み、
社会復帰した元服役者を迫害したり、
異常な性欲を満たそうとしたり、、、
はみ出したくはないのだろうけど、
彼らがルールからはみ出してしまう理由は様々。
しかし、共通して言えるのは、彼らは、
現実世界で自分が抱える問題を解決するどころか、避けている点だ。
だが、問題から目を背けず、解決しようとすることは勇気がいて、大変な事。
折り合いをなんとかつけて付き合っていくのが精一杯なのかも知れない。
そして、ささやかで夢のような世界に、
一時たりとも逃げ出すのは仕方ないこと。
それでも逃げることは出来ない。

逃げ出そうとして、思い止まった者。
自分の罪を反省し、償いの機会を得た者。
過去に犯した罪により自分自身を傷つけてしまった者。
しかし、この映画は彼らを責めているわけではないのだろう。
欲望から目を避けることは難しい。
そして、人は過ちを犯しやすい。
そして過去の罪や過ちは消せはしない。
ならば、これからをどう生きればいいのか。
過去に捕われたり、
今の不満ばかりに目を向けるのではなく、
未来や自分の世界にいる大切な人に目を向けよう。
それが重要なのだろう。


わがままいっぱいの娘。
そんな娘を対等な人間として理解することは難しい。
人間同士の関係なんて最初から築くことなど不可能なのだ。
しかし、愛し愛される親子の関係は築くことはできるはず。
最後には母親として生きる決心をしたサラ。

言い出して置いて、本当は駆け落ちなんてする気はなかった。
出来すぎた妻のプレッシャーに負けて自分の進みたい進路を、
自分では決められないでいる。こんなはずではなかった、、、
新しい世界、全く別な人生を欲し、
しかし、新しい世界へのささやかな冒険をするのが精一杯なブラッド。

自分は良い子にはなれない。
母親の愛情と自分の性欲の板挟みで苦悩するロニー。
激しい後悔の末に、自分を傷つけて、
自らの欲望に終止符を打とうとする。

消えない過去の罪に苦悩し、捌け口を求めるラリー。

第二の人生を妄想する。今より遥かに素晴らしい人生を。
最善の選択をしたはすなのに不満だらけの今。
なぜこうなってしまったのか?
こんなはずではなかった。
しかしそれが現実。
すべてが予想通り、予定通りに上手くなんていくわけない。
それでも、そんな世界にも幸せは存在する。
別な人生を妄想し、ささやかな冒険で渇望を満たし、
しかし、自分が生きている現実を大切に思うことが肝心なのだろう。

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