レディ・イン・ザ・ウォーター 

「ネタバレ」あり。ご注意願います。




シャマラン監督がつくる映画はとても知的に刺激的だ。
ありえない設定を説得力無しに描ききり、
パズルの如くヒントの断片を残して幕を切る。
今回は、どんでん返しは無かったものの、
シャマランらしさはあいからわず健在。
そして、奇跡的な出来事により過去のトラウマを、
心の傷を癒してゆく人を描いた映画。
とてもシャマランらしい映画。

(残念ながら最初の十分ほどを見逃してしまったが、
 とりあえず感想はを記しておきます。)

今回シャマランが演じたのは器の役。
水の妖精、ストーリーにインスピレーションを受け、
自らが描きたかった物語を描ききる役。
彼は彼の本を出版することで死を迎える運命にある。
出版を諦めて生き残る選択肢もあるがそうはしない。
命を引き替えに世界を変える運命に準ずる覚悟を決めたようだ。
ストーリーにインスピレーションを受けるというのは、
なんだか、とても、ふざけているようにも感じたが、しかし、
こんな役をシャマラン自身が演じるのは、とても意味深だ。
シャマラン監督は、自身の命を賭け、
作品を世に送り出しているということなのか?

この物語が家族か子供向けなら私は死なない。
けれど、死んでしまう批評家。
この映画が家族や子供向け映画では無いことを、
そして、多分、この映画がきちんとテーマを持っていることを、
言いたかったのではないのだろうか?
いずれにしろ、批評家の画一的なものの見方では、
物語はハッピーエンドにならないようだ。
そして、この映画で唯一殺されてしまう批評家。
なんだか、ドロドロとした恨みにも似た思いを感じる。

家族を守ることができなかったクリーブランド。
しかし、ストーリーを癒す役目を授かる。
最後には、傷ついたストーリーを癒し、自らをも癒す。
過去のトラウマを乗り越えるのであれば、
守護者として、ストーリーを守る機会を得た方がよかったようにも思えるが、
過去の出来事を取り返すのではなく、自らを癒すべきだという主張にも思える。

シャマランらしさは相変わらずではあるが、
この映画に限っていえば、なんだか、薄味のような印象。
もう少し、もったいぶっても良かったのでは?
ちょっと残念な映画。

コメント

笑って泣いて

ヤンさん、こんにちは!
私は、シャマラン作品の中では、割とこれは好きなほうですよ。
他に比べて確かに薄味で毒気がほとんどありませんが、
暖か味があって、良い気分で観終える事ができました。

最初の10分は、アパートの住人を紹介していくところですかね。
重要ってほどでもないけど、映画の中で活躍する登場人物の
顔見せって感じでした。

批評家だけが嫌われ者で殺されるのは、
私も、シャマラン監督の意図を感じました〜!

あそこだけ、妙に怖かった

YANさん、こんばんわ。

 確かにこの作品、薄味でしたが、なるほど、他の作品に比べて温かみがありましたね。みんなが一人の少女の為に、ありえない話を信じて、皆で協力するのは、ある意味でファンタジーなのかもしれません。
 ただ、批評家が殺されるシーンだけは怖かった。やはり、なにか、あるんですかね。
 やはり、最初から見たかったです。今度機会があったらみたいなあ。

 それじゃ、また。

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://yan2005.blog10.fc2.com/tb.php/533-f86e385f

レディ・イン・ザ・ウォーター

監督:M.ナイト・シャマラン 製作:2006年 アメリカ 出演:*ポール・ジアマッティ *ブライス・ダラス・ハワード 「急いで、ハッピーエンドまで、もう時間がないわ」 ...

  • [2007/10/13 13:00]
  • URL |
  • Rocking Chair Blog |
  • TOP ▲