2007.10.11.Thu / 22:12 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。




シャマラン監督がつくる映画はとても知的に刺激的だ。
ありえない設定を説得力無しに描ききり、
パズルの如くヒントの断片を残して幕を切る。
今回は、どんでん返しは無かったものの、
シャマランらしさはあいからわず健在。
そして、奇跡的な出来事により過去のトラウマを、
心の傷を癒してゆく人を描いた映画。
とてもシャマランらしい映画。

(残念ながら最初の十分ほどを見逃してしまったが、
 とりあえず感想はを記しておきます。)
今回シャマランが演じたのは器の役。
水の妖精、ストーリーにインスピレーションを受け、
自らが描きたかった物語を描ききる役。
彼は彼の本を出版することで死を迎える運命にある。
出版を諦めて生き残る選択肢もあるがそうはしない。
命を引き替えに世界を変える運命に準ずる覚悟を決めたようだ。
ストーリーにインスピレーションを受けるというのは、
なんだか、とても、ふざけているようにも感じたが、しかし、
こんな役をシャマラン自身が演じるのは、とても意味深だ。
シャマラン監督は、自身の命を賭け、
作品を世に送り出しているということなのか?

この物語が家族か子供向けなら私は死なない。
けれど、死んでしまう批評家。
この映画が家族や子供向け映画では無いことを、
そして、多分、この映画がきちんとテーマを持っていることを、
言いたかったのではないのだろうか?
いずれにしろ、批評家の画一的なものの見方では、
物語はハッピーエンドにならないようだ。
そして、この映画で唯一殺されてしまう批評家。
なんだか、ドロドロとした恨みにも似た思いを感じる。

家族を守ることができなかったクリーブランド。
しかし、ストーリーを癒す役目を授かる。
最後には、傷ついたストーリーを癒し、自らをも癒す。
過去のトラウマを乗り越えるのであれば、
守護者として、ストーリーを守る機会を得た方がよかったようにも思えるが、
過去の出来事を取り返すのではなく、自らを癒すべきだという主張にも思える。

シャマランらしさは相変わらずではあるが、
この映画に限っていえば、なんだか、薄味のような印象。
もう少し、もったいぶっても良かったのでは?
ちょっと残念な映画。
* テーマ:見た映画の感想 - ジャンル:映画 *
No.533 / タイトル ら行 /  comments(2)  /  trackbacks(1) /  PAGE TOP△ 拍手する
COMMENT TO THIS ENTRY
- from YAN -

ヤンさん、こんにちは!
私は、シャマラン作品の中では、割とこれは好きなほうですよ。
他に比べて確かに薄味で毒気がほとんどありませんが、
暖か味があって、良い気分で観終える事ができました。

最初の10分は、アパートの住人を紹介していくところですかね。
重要ってほどでもないけど、映画の中で活躍する登場人物の
顔見せって感じでした。

批評家だけが嫌われ者で殺されるのは、
私も、シャマラン監督の意図を感じました~!

2007.10.13.Sat / 12:56 / [ EDIT ] / PAGE TOP△
- from ヤン -

YANさん、こんばんわ。

 確かにこの作品、薄味でしたが、なるほど、他の作品に比べて温かみがありましたね。みんなが一人の少女の為に、ありえない話を信じて、皆で協力するのは、ある意味でファンタジーなのかもしれません。
 ただ、批評家が殺されるシーンだけは怖かった。やはり、なにか、あるんですかね。
 やはり、最初から見たかったです。今度機会があったらみたいなあ。

 それじゃ、また。

2007.10.14.Sun / 23:52 / [ EDIT ] / PAGE TOP△

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監督:M.ナイト・シャマラン 製作:2006年 アメリカ 出演:*ポール・ジアマッティ *ブライス・ダラス・ハワード 「急いで、ハッピーエンドまで、もう時間がないわ」 ...
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