日本以外全部沈没 

「ネタバレ」あり。ご注意願います。




題名どおり、日本以外がすべて沈没した世界を描いた映画です。
そして、日本人の国際感覚の欠如、いやらしさ、醜さが詰まった映画。
ブラックユーモア満載ではありますが、
なんだか、身につまされて笑えない映画でもあります。

日本以外が沈没し、大挙して押し寄せる外国人。
ドルを大量に持ち込んで安心する外国人。
自分はスターだからと、特権意識を持つ外国人。
しかし、それらは何の保障にもなりませんでした。
外貨暴落で、ホームレスに身を落とし、
日本の法に厳しく取り締まられ、それに従順に従う外国人たち。
ですが、私には、なにか奇妙な違和感を感じざるを得ませんでした。

はたして、自国の通貨に安心感を持っている外国人が、
どのくらいいるのでしょうか?
そして、スターであることのみが、明日の生活を保障してくれるという、
安易な発想と特権意識を持っている外国人が、
世界にどのくらいいるのでしょう?
そして、住んでいる国の人権を無視したような取締りに、
従順に従う外国人が、はたしてどのくらい、いるのでしょうか?

そんな事を言い出すと、映画自身の前提が崩れてしまう、
それは、言いっこなしよ、と言われてしまえば、そのとおりなのですが、
しかし、実はこれらは、外国人を描いているようでいて、
実は日本人を暗に描いているような気がしてなりません。
国際感覚が欠如している日本人ならば、いかにも、あり得そうな間抜けぶり。
ちょっと考えすぎでしょうか?

勝者のおごりに落ちやすい日本人。
奥ゆかしい美意識や、やさしさを持つと同時に、
絶対的な勝者になったとたん、相手にはとても残酷になる日本人。
今の地位に、簡単におごり、権力を振りかざします。
バブル全盛の頃には世界中を買い漁ろうとした日本人。
しかし、それらの優位性は、桃の皮一枚の優位性。
バブルが弾けるがごとく、簡単に失われてしまいました。

優位な立場に立った時にこそ、やさしさを示すべきだったのでしょう。
そして、共に生き残ることを考えなければならなかったのでしょう。
しかし、国際感覚が欠如していた日本人。
最後のロウソクを目の前にして、皆がそのことに気づきます。
しかし、もう、すでに手遅れ。
すべては海の底に消えていきます。

ブラックユーモア満載で、チープな特撮もとても効果的。
それでも、なんだか身につまされて笑えません。
ところで、日本でも、
10万円のうまか棒を買うことができる人なんて居ないと思うけど。

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