ガメラ3 邪神<イリス>覚醒 

「ネタバレ」あり。ご注意願います。




三部作の完結編とは思えないほどの挑戦的な映画。
前2作が成功したにもかかわらず、
そのスタイルを捨てて、さまざまなタブーに挑んだ作品。
世紀末の雰囲気にかなり影響されたような終末観漂う作品。
しかし、世界を現実としてとらえ、
そこにある矛盾した苦難を越えようと訴えているような映画。
たとえ、そこにある苦難が受け入れがたいものであるとしても。


なぜ、怪獣は日本ばかりを襲うのか?
この映画ではマナという概念を取り入れて、
それを説明しようとしている。
しかし、この映画の中にあっても、それは仮説にすぎない。
映画としての、明確な事実が示されているわけではない。
それらの仮説を説明するのは主に朝倉であり倉田であるが、
彼らは直接、物語になんの影響も与えてはいない。

彼ら二人は、映画の中では、いてもいなくてもよい存在だ。
そして、あっけなく死んでゆく。
この映画では彼らの主張は、地球に害をなす人類は滅んでもよい、
というものであり、自らの死を恐れるどころか、
むしろ、そのような滅亡的な仮説を論じることに、
楽しみさえ感じているように思える。
自らの身さえ傍観的に論じる彼らが、
物語になんの影響も与えず、死んでゆくのは当然なのだろう。

イリスとガメラの最後の決戦の場で、足を挟まれ身動きが取れない長峰。
彼女を必至に助けようとする草薙。
人類は滅んでもよい、という思想の元にギャオスを作り出した古代人。
そして、その主張に反対するかのごとく生み出されたガメラ。
彼女たちの必至に生きようとする姿勢こそ、
ガメラを生み出した元になっているのではないのだろうか?

ガメラに両親を殺された綾奈。
破壊的な復讐心に心を囚われた少女だ。
しかし、憎かったはずのガメラに救われる。
本心では、綾奈は誰かに助けて欲しかったのだろう。
最後にはガメラと多くの人に助けられたことを受け入れ、
多分、彼女は矛盾だらけで苦難に満ちた人生を歩んで行こうと
決意したのだろう。

ガメラもまた、最後には苦難の戦いを歩み続ける。

この現実世界は矛盾だらけ。いつ滅んでもおかしくはない。
むしろ緩やかで破壊的な滅亡を待つよりは、
今のうちに人類は、自ら自分たちの幕引きをすべきではないのか?
だが、生き続けようともがき苦しむ人々。そしてガメラ。
たとえ、そこにある苦難が受け入れがたいとしても、
そんな苦難を越えようと訴えているような映画。

コメント

ヤンさん、こんにちは!
ガメラですか〜 子供の頃、映画館でよく観ました。
悪をやっつける正義の怪獣だったので好きでした。(ですよね?)
そのガメラしか知らないので、3部作と知って驚きました。
今でも、ガメラは活躍してるんですね。
私が一番よく憶えているのは、ガメラ対ギャオスですが、
この作品にもギャオスに関する事が出てくるんですね〜

>なぜ、怪獣は日本ばかりを襲うのか?
昔はそんな事考える必要のない映画だったのに〜(≧∇≦)ノ彡☆
小難しい事になってますね。

平成ガメラ

YANさん、こんばんわ。
いつもながらの遅レスですいません。

多分、YANさんがごらんになったのは、「昭和ガメラ」と呼ばれているものではないのでしょうか? 
 昭和にゴジラに対抗して作られたので、「昭和ガメラ」と呼ばれているらしいですよ。ギャオスもその時に出てきました。その後、しばらくはおとなしく眠っていたのですが、最近、また暴れだしたようです。それが平成時代に作られたので、「平成ガメラ」と呼ばれているらしいです。3部作の後にも、もう一作作られたと聞きました。日本人はゴジラとガメラ、好きなんですね。

それじゃ、また。

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