鉄人28号 

「ネタバレ」あり。ご注意願います。




大いなる冒険への一歩を前にして、
躊躇し立ち止まる少年。
しかし、彼を励まし、背中を押す周りの人々。
少年の冒険に対する第一歩への決断とは、
こんなにも人々から祝福されることなのだろう。
そして、祝福される価値があることなのだろう。
そんな幸せな光景を描いた映画。




高名なロボット工学の博士を父にもつ、金田少年。
そして、父が彼に託したロボット、鉄人28号。
しかし、果敢にも挑んだ最初の戦いは悲惨な惨敗。
父親に対する複雑な心境、最初の失敗。
鉄人を操縦することに躊躇する金田少年。
しかし、彼の背中を押す様々な人々。

「男の子の人生は、冒険から始まるんだ」
人生の先達として、そして父親、祖父の代わりとして、
道を教える、綾部達蔵。

「戦う勇気だけが、あなたの武器なのよ」
本当は褒めてあげたい、しかし、厳しく接する立花真美。
金田少年の苦境に理解しつつも、
しかし、決して妥協は許さない。

本当は鉄人に係わって欲しくはなかった。
なぜなら、父親同様、息子までも鉄人と運命を共にし、
その身を滅ぼして欲しくはなかったから。
しかし、少年は母親の庇護のもとから旅立つ時が来たのだろう。
ついに金田少年を送りだす、母親。

「信じて進め。」
本当は鉄人を操縦したかった金田少年。
すでに冒険への心構えは出来ているのだ。
その背中を押したのは父親の広くて大きな言葉。

「大丈夫だ、まだやれる。」
喧嘩ばかりしていた悪友たち。
鉄人に命を込めた職人たち。
皆が金田少年の冒険に声援を送る。

クライマックスは、鉄人とブラックオックスとの対決。
それは、父の遺志を継いだ金田少年と
息子への想いを止められない宅見零児との対決なのだろう。
そして、勝利する金田少年。
「父は破壊の道具として鉄人を作ったわけではない。」
そんな父の想いを鉄人を通じて理解した金田少年。

少年の冒険に対する第一歩への励ましは、さながらに、
彼らの金田少年への祝福に見える。
そんな幸せな光景を描いた映画。


職人たちが鉄人を手作りで創り上げるシーンが、
作品全体のレトロな感じを演出していてる。

しかし、、、
ところどころにある矛盾、
奇妙なリアクションや演出は、
映画に大甘な私としては、まだ許せるとしても、
ストーリーが詰め込み過ぎで消化不足、
不要と思われる配役も多過ぎで、
一人一人が大切にされていない脚本もちょっと、どうかと。
それぞれの役者さんたちが素晴らしかっただけに、
とても残念な映画。

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