人のセックスを笑うな 

「ネタバレ」あり。ご注意願います。




自由奔放に振る舞う人妻。
その人妻に翻弄される大学生三人。
諦めようとして、諦めたように見えて、諦めきれない。
おかしくも滑稽な三人の恋愛模様。
しかし、それを笑ってはならない。
当人たちは必死なのだから。
と、思いきや、この映画は最後には、別な角度で三人を笑っている。
人妻に翻弄された三人の滑稽で必死な恋愛模様を描いた映画。


みるめ、えんちゃん、堂本は大学の同級生。
三人の織りなす三角関係は、多分、
ユリが現れなければ、
卒業まで、曖昧なまま、何事も起こらず、
相手の気持にも気づかず、続いていたのだろう。
そして、それがある意味、
彼らの限界であり、優等生的な恋愛感なのだろう。

そこに現れた人妻、ユリ。
自由翻弄に振る舞い、
欲しいと思った者には、後先考えず手を出す女性。

この映画のタイトルは、「人のセックスを笑うな」。
この、劇場に足を運ぶには、気後れするようなタイトルなのだが、
正にユリとみるめとの恋愛は体から入って行くような恋愛だ。
ユリの自由翻弄さと初めての経験で、恋愛に狂ってゆく、みるめ。
ユリが人妻と知った時、諦める為に電話にも出ず、
しかし、諦めきれず会いに行ってしまう。

みるめに片想いなえんちゃん。
彼女もまた、みるめを諦めようとして諦められず、
しかし、みるめの恋愛を後押ししてしまう。

ユリが行方を告げず去ってしまった時、
嘘を付いてでも、みるめを家の外に誘いだした、えんちゃん。
みるめに現実を見せたかった、そして、諦めさせたかった。
それでも諦められない、みるめ。
えんちゃんが、キスをしようとした時のセリフが痛い。

もう、これからは会えないと言ってキスする堂本。
ユリから貰ったライターに火がついたのを見て、
まだ、自分たちは繋がってるんじゃないかと、
わずかな希望を見出す、みるめ。


ストーリーの割には。この映画はとても長い。
それは、ストーリーには直接関係ない、
三人のしぐさや行動を映しているからだ。
しかし、それらのシーンが非常に良い。
彼らの、手持ちぶさた、気まずさを上手に表現している。
彼ら三人は、恋愛的には、いわば宙ぶらりんな状態。
そんな、行き場所がなくて落ち着きがない雰囲気を上手に表現している。
それらがとてもリアルに感じさせてくれている。

映画の最後。映し出される次のセリフ。
「会えなければ終わるなんて、そんなもんじゃないだろう。」
勝手に恋愛の限界を決めつけている大学生たちには痛烈な言葉。
彼らの優等生的な恋愛感を笑っているようにも感じる。
人妻に翻弄された三人の滑稽で必死な恋愛を描いた映画。

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://yan2005.blog10.fc2.com/tb.php/592-c32d2685