地上5センチの恋心  
2008.07.30.Wed / 23:15 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。


幸せは
何時でも自分の側にある


幸せは何時でも見つける事が出来る。
自分自身の生き方さえ見失わなければ。
そんなことを描いた映画なのだろう。
しかし、それ以上に、
主演のカトリーヌ・フロの魅力が詰まった映画。


オデットはデパートで働く女性。
困った人に、機転を利かせた親切をしてあげられる、
優しさと明るさを兼ね備えた女の人。
しかし、オデットの人生は恵まれているわけではない。
夫には先立たれ、反抗期の娘と、居座り続ける彼氏。
生活も、経済的にはギリギリで、
仕事とは別にアルバイトまでしなければならない。
しかし、オデットは、明るさを、自分を失わないで生きている。

作品を酷評されてしまった作家、バルタザール。
妻に裏切られ、息子も自分の名字を名乗らない。
誰も自分を愛してはくれていない。
そんな思いに捉われ、自殺未遂を起こすバルタザール。

バルタザール、オデットは、共に、
自身の生活になにかしらの問題を抱えている。
しかし、大きな違いは、バルタザールが、
他人が思う幸せを求めていた点にあるのだろう。
逆に、オデットは自分を見失わない。
時々、空を飛びそうにはなるが、最後には着地する。
「落ち着いて、オデット、落ち着いて」と自分に言い聞かせて。

そういう意味で、オデットは、恋愛感情においても、
自分自身をもった、しっかりとした女性だ。
憧れのバルタザールに対してもそれは変わらない。

バルタザールの妻がバルタザールを迎えに来た時、
身を引こうとするオデット。
なぜなら、バルタザールは、自分を通り過ぎてゆく人だから。
しかし、オデットの気持ちは恋愛と理性の間で揺れ動いていたのだろう。

映画では明確に提示されてはいないものの、イエスなる謎の人物は、
きっと、オデットの本心もしくは彼女の恋愛心を暗示していたのだろう。
バルタザールがアパートを去った時には手から血を流し、
今また、バルタザールから身を引こうとした時、重い荷に苦しみ、
最後には、心臓発作をも起こしてしまう。

かくして、バルタザールは最後にはオデットの元に戻る。
最後には、オデットは空を飛び続ける。
もう、落ち着く必要はないのだろう。

ただ、バルタザールの元妻の前で、
バルタザールから身を引くためのオデットの演説が素晴らしく、
その為に、ラストには違和感を覚えてしまう。
このシーンでのカトリーヌ・フロは、
ちょっと、がんばりすぎたように思える。
だから、ラストもいまいち、盛り上がりには欠けるように思える。
それが、残念。けれど、
画面いっぱいに踊りまくるオデット。
そして、ここぞという時のセリフの素晴らしさ、その存在感。
主演であるカトリーヌ・フロの魅力が詰まった映画。



* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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