2009.02.26.Thu / 20:27 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。




人が逆境に会った時、
その人の本当の真価が問われるのだろう。
逆境の中、希望を失い逃げ出す者、
恐怖に凍りつき成す術無き者、
そして隠れる者。
だが、嵐が強くなればなるほどに、
その嵐に強く立ち向かう者もまた居る。
嵐の強さが逆に、その人の強さをも引き出すのだろう。
国の内なる困難と外からの侵略に立ち向かった女王。
自らの弱さを克服した女性を描いた映画。




イギリスに繁栄の時をもたらしたエリザベス女王。
強い意志と信念、しかし、
女性としての弱さ、人としての弱さを隠し持つ女性だ。

「罪を犯したものは処罰するが、犯さぬ者は保護をする。
 行いで民を罰しても、信念では罰しない。」
スペインとは対照的な政策を取る王女。
暗殺の影に怯えながらも、民との交流を止めず、
カトリック教徒への弾圧もしない。
人々の前では屈託も無く結婚の話題を口にはするが、
その裏で、結婚の話をしたウォルシンガムを、しかる女王。
常に、人々が、どう自分を見ているか、どう振舞えば良いのか、
神経をとがらせる日々。
本当に心を許せる家臣も僅かなのだろう。

自由に、新世界に、強く憧れる。
それは女王が利発な女性であるからだろう。
けれど、それは到底、不可能な望み。
そして、憧れが、
いつしかローリーに対する恋心に変わっていく。
しかし、それも、かなわぬ恋。
その恋をベスに託し、ローリーとダンスさせるシーンが切ない。

殺したくは無かったが、しかし、殺さざるを得なかった。
だが、メアリーを処刑させたのはスペインの陰謀。
大義名分を得て、イギリスに侵攻を開始するスペイン。

大国来襲という嵐の前に、そして、
神に選ばれた女王を殺したという罪の意識で、自信を失う女王。
メアリーの死は、明日のわが運命。
そして、信頼していたベスとローリーにも裏切られる。
失意の中、しかし、女王の心の芯は折れない。
きっかけは占い師が与えた助言なのだろうが、
それを聴き、生かしたのは女王の心。

ストーリーとしては定番であり、女帝物であれば、
似たような展開になるのだろう。
そして、アマルダの海戦の勝利と女王の心の勝利が、
直接には結びついていないのが、少し苦しいところ。
しかし、それを補って余りあるケイト・ブランシェットの熱演。
正に神がかった演技。それだけでも見る価値はある。
そして、脇を固める名優たちもすばらしい。

燃え上がるスペイン艦隊を見つめるエリザベス。
危機を乗り越えた国と女王。
自らの弱さを克服した女性を描いた映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
No.665 / タイトル あ行 /  comments(4)  /  trackbacks(3) /  PAGE TOP△ 拍手する
COMMENT TO THIS ENTRY
- from YAN -

ヤンさん、こんにちは!
ほぼ同じタイミングで本作を観ていたとは、
気が合いましたね~

やっぱり高い地位に就く者の苦労は測り知れない。。。
女一人で決断し行動し、一人で弱さを克服したようですね。

とにかくケイト・ブランシェットは
声も表情も巧みに変化させて、すごい熱演でした!
ほんとに、観る価値があったし、観て良かったです。

2009.03.02.Mon / 18:03 / [ EDIT ] / PAGE TOP△
- from ヤン -

YANさん、こんばんわ。

 YANさんもご覧になったのですね、この映画。もしかしたら同じ時間で見てたかもしれませんね。
 孤高の女王。高い地位に就き、重い責任を負い、しかし、その逆境故に、彼女の資質も磨かれ、その美しさも強さも際立つようになったのでしょうね。
 ともすれば定番的なストーリーな映画を、見る価値がある見事な映画に仕上げたのは、やはりケイトの功績ですね。すばらしい熱演でした。

それじゃ、また。

2009.03.03.Tue / 22:54 / [ EDIT ] / PAGE TOP△
- from 猫人 -

ヤンさん、こんにちは♪

こちらはケイトの演技力が一段と光る作品でしたね。
国を治める事とはいかに大変なものなのか、
ケイトの名演によって痛感させられた気がします。

とても見ごたえのある作品でした!

TB、ありがとうございました♪
また遊びに寄らせていただきます。

2009.03.04.Wed / 11:24 / [ EDIT ] / PAGE TOP△
- from ヤン -

猫人さん、こんばんわ。

ケイトの熱演、素晴らしかったですね。
国を治めるために必要なこと、寛容さや意志の強さ、
そして、利発さ。その全てが見事に表現されてました。

前作も楽しみです。

それじゃ、また。

2009.03.05.Thu / 22:32 / [ EDIT ] / PAGE TOP△

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