デジャヴ  
2009.03.19.Thu / 20:54 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。







下記は映画鑑賞の後にご覧ください。
ネタバレ満載ですので。
よろしくお願いします。




すでに起こってしまった犯罪、殺人。
それから被害者を助けることはできないのか?
そんな不可能な命題に果敢に挑み、
最後には、それに成功した男。
多分、彼はその試みを何度も、
実施したのではないのだろうか?
彼の試みは別時間軸の彼自身に受け継がれ、
そして、最後には被害者をすべて助けることに成功したのだろう。
彼が見たデジャブ。
それは、彼が受け継いだ使命なのだ。
すでに起こってしまった犯罪から被害者を救うこと。
定められた運命に戦いを挑んだ男を描いた映画。
頭脳明晰で、観察力と判断力に優れた男、ダグ・カーリン。
何かを失うことは定めだと悟っていながらも、
起きてしまった犯罪から被害者を救いたいと願う男だ。

映画の前半はサスペンス仕立てで進む。
ダグが集めた証拠により、徐々に事件の全貌が明らかになる。
彼が切れ者であることが良く分る、見事な展開。

事件の証拠集めで出会った被害者、クレア。
会った事が無いはずなのに、しかし、
どこかで出会った気がような気がする、不思議な感覚。
実は、別な時間軸からやって来た自分自身が、
すでにクレアには出会っているのだ。
そして、なぜか、その記憶と想いは、
今の時間軸にいる自分に引き継がれたのだろう。
クレアを救って欲しいという願いと共に。

タイムパラドックスの映画には、
3つの種類が存在すると私は思っている。
一つ目は時間軸は一本で運命は定められているというもの。
つまり、過去に戻って何かをして、現在を変えたつもりでも、
現在はなにも変わらないというものだ。
二つ目には時間軸は一本ではあるが、未来は変えられるといもの。
つまり、過去に戻って何かをしたら、
現在も、過去に戻った自分自身さえも変わるというものだ。
そして、三つ目にあるのは、時間軸は複数あり、
変化が加えられた分だけ時間軸は増加するというものだ。
過去に戻って何かをしたら、時間軸が増える変わりに、
自分には何も影響せず、しかし、
自分が来た世界には戻れなくなるという設定だ。

この映画は3つ目の種類の映画のように理解した。

映画の前半で描かれている時間軸では、
すでに、ダグはクレアの部屋に入っている。
そして指紋と血痕を残している。
この指紋と血痕を残した人間こそ、
別時間軸からやって来たダグなのだろう。
しかし、別時間軸からやって来たダグは、その使命に失敗する。
映画の前半で、クレアは死に、フェリーは爆破されてしまっているからだ。
多分、別時間から来たダグもこの時に死んでしまったのだろう。
映画の後半でダグが過去に送られる時に、
彼自身は2回目と言っていたが、果たして、これは何回繰り返されたのか?
何回目の挑戦だったのだろうか?
しかし、彼の執念は最後には、運命に打ち勝つ。

愛する人を守る為、
笑顔に溢れていた被害者たちを救うため、
すでに起こってしまった犯罪を未然に防ぎたい。
定められた運命に戦いを挑んだ男を描いた映画。


しかし、過去を覗き見ることや、過去を変える事ができることは、
果たして許されるのであろうか?
死ぬはずの命を救うことは、素晴らしいことだ。
しかし、それは果たして許されることなのだろうか?
そして、一方でそれ以上の悪事もできてしまうのだ。
映画とは直接関係は無いが、そんなことも気になってしまった映画。



最後に私のこの映画に対する解釈を下記に説明します。
当然ですが、下記は私の勝手な解釈であることを、まず述べておきます。

 最初に、この映画における時間軸の概念に対する私の理解ですが、

1)時間軸は複数存在する。
 よって過去に何らかのちょっかいを出せば、
 その分、時間軸は増加する。
2)その時間軸に存在する人々に
 未来の知識が十分に無ければ、未来を変えることはできない。
 A)ダグの相棒は死んでしまう。
 B)クレアは爆破前に死んでしまう。
 C)フェリーは爆破される。
 D)違う時間軸の未来から来たダグは死んでしまう。
 未来からのメッセージを受け取ったダグの相棒は、
上記全てを知りませんでした。よって、
未来を少しは変えたかもしれませんが、
上記は変えることはできませんでした。
この映画でタイムトラベルをしたダグは、
BとCを知ってはいましたが、Dを知らなかったので、
自身の死を防ぐことはできませんでした。


 すでに起こってしまった犯罪を未然に防ぐという挑戦を、
ダグは映画の冒頭時点で1回以上は実施していると考えます。
「以上」というのは、この映画では明示されてはいませんが、
可能性はあるということです。
重要なのは映画の冒頭で
すでに別の時間軸の未来からダグがやって来ていて、
痕跡(クレアの部屋の血痕やメッセージ、指紋)を残しているということです。
多分、この別の時間軸の未来から来たダグは、
使命に失敗し犯人に殺されてしまっているのだと考えます。

冒頭の携帯電話が鳴った死体袋の中はダグのものであると考えます。
同じ時間軸に携帯が2台存在し、
両方が物理的に動作するということはありえるのかもしれません。

犯人が拘留所で吐いたセリフ、
「爆弾は爆発する運命にある
(だっったと思います。うろ覚えですいません)」
という台詞は意味深です。
つまり犯人は、すでにダグを殺していて、
殺したダグが爆破を防ぐために未来からやって来たこと、
尋問時に目の前にいるダグが、将来、タイムトラベルをして、
過去の自分の目の前に現れ、自分の犯罪を阻止しようとし、
自分に殺されることを理解していたから、吐いた台詞だと考えます。


 デジャブという題名はとても意味深です。
違う時間軸の未来からやって来たダグの記憶と願いが、
その時間軸のダグに、かすかではありますが引き継がれて、
最後には犯行を未然に防ぐ。
そんな男の執念がデジャブという題名に
込められているのではないかと理解しました。
繰り返しになりますが、映画には描かれてはいませんでしたが、
多分この挑戦は何度も実施されたのではないかと思えます。
最後には彼の執念が運命を乗り越えたということではないのでしょうか。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
No.674 / タイトル た行 /  comments(2)  /  trackbacks(1) /  PAGE TOP△ 拍手する
COMMENT TO THIS ENTRY
- from YAN -

ヤンさん、こんにちは!
このデンゼルは正統派でカッコよかったですよね。

ヤンさんの言う3通りのタイムパラドックスものでは、
二つ目のパターンになるかな?
時間軸が一本で過去を変えると未来も変わるという
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「バタフライ・エフェクト」が
私には分かりやすいです(^_^;

何度も主人公のタイムワープが繰り返されていたとしても、
上手い具合に生きている自分と鉢合わせする事なく
進んでいってますよね。
これは、よく出来たストーリーだなと思いました。

2009.03.21.Sat / 18:09 / [ EDIT ] / PAGE TOP△
- from ヤン -

YANさん、こんばんわ。

タイムパラドックス物は、ストーリーが分りにくくて、特に今回のパターンのような映画では、なんでもありになってしまい、ストーリーが破綻してしまうのですが、この映画は上手にまとめてありましたね。まあ、二人が鉢合わせしてしまったのなら、どうなって居たんでしょうかね?
 「バック・トゥ・ザ・フューチャー」は確かに分りやすい作品でした。タイムトラベルものは、分りにくくなる傾向にありますが「サマータイムマシーンブルース」という映画も結構おもしろくて、分りやすい作品ですよ。

 それじゃ、また。

2009.03.21.Sat / 23:01 / [ EDIT ] / PAGE TOP△

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