パビリオン山椒魚  
2009.04.02.Thu / 19:55 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






前半は積み木を積み上げるかの如く、
丁寧に創られた世界感が印象的な映画であったが、
後半は、それが怒涛の如く崩れ去り、
とてもシュールな展開を見せる、不思議な映画。

本物と偽者の違い、実物と幻影との違い。
お互いを求め合った母と娘。
母親は自分の正体を明かすことができず、
娘は、本人が目の前に居ることを知らず、母親を求め続けた。
しかし、最後には求めた想いは報われる。
映画の最後で娘が見つけた母親は、
きっと幻影なのだろうが、しかし、それは紛れも無く、
彼女の心に存在する本物なのだろう。
現実と夢との境、それが入り混じった不思議な映画。



映画の前半、怪しげな設定にもかかわらず、
丁寧に積み上げられてゆく世界観。
山椒魚を管理する財団。
山椒魚を狙う怪しげな団体、第二農響。
財団を追い出された父親。
三者が、それぞれの思惑でキンジローを狙い、
それに巻き込まれてゆくレントゲン技師の飛島芳一と、
財団の末娘、あずさ。

あずさの母親は、実は、あずさが姉と慕っているアキノ。
しかし、アキノは、それを隠して生きている。
けれど、本心では自分の正体を打ち明けたいのだろう。
アキノが見るあずさの幻影。
アキノは何度も、その幻影を見ることで、
寂しさを紛らしてきたのだろう。

意義なーし、の掛け声と共に始まる映画の後半。
前半で積み上げられた話は、なし崩し的に崩れて、
現実と夢、幻影が入り混じった不思議な展開を見せる。
いったい、どこからどこまでが現実で、どこからどこまでが幻影なのか?
しかし、あずさにとっては、そんなことはどうでも良いこと。
やっと見つけた母親。死んでしまったとはいえ、
いつでも、おかあさんと呼びかけることができる存在。
それこそが、彼女の心に確かに存在する母親なのだろう。
現実と夢との境、それが入り混じった不思議な映画。


オダギリジョーさんのはじけぶりよりは、
香椎由宇さんの健気さと可愛さが印象的。
香椎由宇さんは、今まで見てきた映画ではクールな役が多かっただけに、
レントゲン車の中で、飛島に甘える(?)シーンは、
とても新鮮な感じがした。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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