リリィ、はちみつ色の秘密  
2009.07.30.Thu / 21:22 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






過去に深い傷を負った少女。
母親に愛された証しが欲しい。
なぜなら、
母親に赦して欲しいから。
そして、母親を赦し、愛したいから。
しかし、それは難しい。
それは証しが無いからではない。
それは自分が自分を赦すことが出来ないでいるから。

様々な人と出会い、母親の真実を知る。そして、
少女は最後には自分を赦すことができた。
赦すことで開けていく自身の未来。
反面、赦すこともできず、怒りに駆られた人間は、とても醜い。

自分を赦すこと。他人を赦すこと。赦すことで救われる魂。
自己救済を描いた映画。



母親を銃の暴発で失ってしまった少女、リリィ。
果たして、母親は自分を捨てて逃げようとしたのか?
果たして、自分は母親を殺してしまったのか?

自分を捨てて逃げた妻を赦せないT・レイ。
その憎しみは娘であるリリィに向けられる。
それは愛憎入り混じった想いなのだろう。

この父娘は、ともに母親を失った事故から立ち直れないでいる。
だから、この家には、とても閉塞的で息苦しい雰囲気が漂っている。
もはや、家庭とは呼べないように感じる。
真実を求めて、ついに家出をするリリィ。
そしてめぐり合うオーガスト姉妹。
そこで、リリィはさまざまな人生とめぐり合う。

蜂の生活は誰にも分らない。
この世は大きな養蜂場。
怖がってはいけない。大事なのは蜂を愛すること。
大切なことは、全てハチが教えてくれる。

相手の全てが分るわけではない。
しかし、大切なことは相手を好きになること。
相手だって、自分を傷つけたいなどとは、考えてはいない。
なぜなら、傷つけることは、自分も傷つくことなのだから。
だから、怖がってはいけない。

最初は冷淡だった次女とも、仲良くできたリリィ。


憎しみに心が囚われると人は限りなく醜くなる。
映画館でデートをしていたリリィ達を襲った白人の大人達。
妻を赦すことができない、Tレイ。
母親が自分を捨てたと思い、蜂蜜のビンを壁に投げるリリィ。

悲しみに心が塞がれると人は生きる力を失ってしまう。
嘆きの壁で自殺をしてしまった、メイ。
母親には愛されていなかったと気持ちが塞いでいたリリィ。


最後に母親の話をオーガストから聞くリリィ。
果たして母親は自分を捨てたのか、愛していたのか?
そこに確かな証拠は存在しない。
しかし、大切なことは、
全てが分からないからと言って怖がらないこと。
そして、相手を好きになること。
そうすれば、きっと相手の愛情も見えてくるのだろう。
そうすれば、きっと自分を赦すこともできるのだろう。

Tレイから貰ったブローチを最後まで大切にしていた妻。
果たしてTレイは、それをどう思ったのか?
しかし、最後にリリィに事実を告げるTレイ。
きっと、彼もまた、
妻を赦し自分を赦す道を歩み始めたのではないのか?
そう、思いたい。

さまざまな人生と人にめぐりあい、母親の真実を知った。
そして、たどり着けた赦しの境地。
自分を赦すこと。他人を赦すこと。赦すことで救われる魂。
自己救済を描いた映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
No.714 / タイトル ら行 /  comments(0)  /  trackbacks(0) /  PAGE TOP△ 拍手する
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