HACHI 約束の犬  
2009.09.10.Thu / 16:38 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






世の中には、皆が、
この世に存在して欲しいと願う美しいものが沢山ある。
信頼、友情、人との絆、思いやりや愛情。
それらは目には見えなく不確かで、おぼろげで儚い。
だから、それらの存在を本当に信じていいのか、
時々、判らなくなってしまう。
だからこそ、それらを信じていいんだよ、と言われた時、
人はとても幸せな気持ちになるのだろう。
世界一幸せだった犬。
そんな犬に教えられる幸せを描いた映画。



遠く日本を離れ、
一人寂しくベッドリッジ駅で迷い犬になった秋田犬のハチ。
そのハチを拾ったパーカー教授。

秋田犬は人に媚びない。
自分が選んだ相手に、真っ直ぐに心を開く。
パーカーがハチを拾ったのではない、
ハチがパーカーを選んだのだ。

ハチの表情、パーカー演じるリチャード・ギアの笑顔。
それらには、思わず笑わせられる。
そして、次の台詞に納得し、安心させられる。
「新しい飼い主が見つかった」という台詞に。
映画の前半は、ハチから見たパーカーと家族の時の流れ。
娘が彼氏を連れてくる、そして結婚、出産。
パーカー夫婦の愛情溢れる生活。
それを見つめるハチ。ハチの視点を描いた、
斜めに見上げるモノクロームの構図がとても良い。


「秋田犬がボールを取ってくるのには訳がある。」
ある日、ハチがボールを取ってくる。
それをとても喜ぶパーカー。
しかし、ハチはパーカーに教えたかったのだろう。
パーカー自身の体の異変を。
しかし、パーカーは帰らぬ人になってしまう。

それでもハチは駅で待ち続ける。
それは、パーカーと交わした最後の約束だから。
それは、パーカーにもう一度会いたいから。
パーカーが死んでしまったのか、再び帰ってくるのか、
ハチにとっては、どうでもよいことなのだろう。
好きな人にもう一度会いたい。だから待ちたい。
それが今、ハチにとっては一番したいことなのだから。
そんな想いがハチを待ち続けさせたのだろう。
何十年も待ち続けることが出来る人とめぐり合う。
それは、まさに幸せなことなのだろう。

主演のリチャード・ギアのあふれんばかりの笑顔。
監督のラッセ・ハルストレムの押さえ気味だが、
見せたいことを確実に捕らえる演出。
特に、ハチに注ぐ暖かい眼差しは、
監督自身の優しさをも感じさせてくれる。
可哀そうで悲しくて、美しくて尊くて、
暖かくて優しく、そして、とても、うれしい。
言葉では表せない様々な感情がラストには湧き上がってくる。
本当に良い映画だと思った。

この世に確かに存在する美しい心。
その存在自身が人々を幸せな気持ちにしてくれる。
それは、パーカーから孫へ、多くの人々へ、
受け継がれてゆくのだろう。


世界一幸せだった犬。
そんな犬に教えられる幸せを描いた映画。

HACHI 約束の犬@映画生活
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
No.726 / タイトル は行 /  comments(4)  /  trackbacks(1) /  PAGE TOP△ 拍手する
COMMENT TO THIS ENTRY
- from YAN -

ヤンさん、こんにちは!
詳しくは記事内容を読んでませんが、
ラッセ・ハルストレム監督作品だけあって、
心温まるような内容になっていそうですね。
予告編のハチの表情がすごく可愛くてたまりません。
いずれ観たい作品です。

2009.09.12.Sat / 11:24 / [ EDIT ] / PAGE TOP△
- from ヤン -

YANさん、こんばんわ。

超有名作品のリメイクですが、
ラッセ・ハルストレム監督らしい、
心温まる作品になっています。
ぜひぜひ見てくださいね。

それじゃ、また。

2009.09.12.Sat / 20:46 / [ EDIT ] / PAGE TOP△
- from YAN -

ヤンさん、こんにちは!
これやっと観ましたよ。
ハチとパーカーの間には、確かに信頼・友情・絆・・・などが
存在してましたね。
彼らがじゃれ合う姿がなんとも言えず微笑ましかったです。
ストーリー展開を知っていても、ジワ~っとくるものがありました。

日本の秋田犬という特色も描かれていたし、
最後に渋谷のハチ公像とそれにまつわる話も紹介してくれてましたね。
日本に対するリスペクトみたいなものも感じられて、
その点でもとても好感を持ちました。

2010.04.19.Mon / 16:14 / [ EDIT ] / PAGE TOP△
- from ヤン -

YANさん、こんばんわ。

おお、遂に見たのですね。

そうですね、ストーリー展開を知っていても、
思わず涙がこぼれました。
泣かそうという、アザとい演出もなく、
撮ろうとする対象、物語を大切に扱っている、
そんなハルストレム監督やリチャード・ギアさんの気持ちが
伝わってくるような映画でした。

それじゃ、また。

2010.04.21.Wed / 21:58 / [ EDIT ] / PAGE TOP△

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ラッセ・ハルストレム監督作品と言う事で観てみました。 犬ハチにしっかり寄り添うように撮っていて、 シンプルなストーリーなのに、やっぱ...
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