サイン  
2003.05.24.Sat / 22:23 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。

もし神の意思が存在し、
大切な人の死に際に出会えるとしたら
どんなことを言って欲しいだろうか?

半身になろうとも意識がある奇跡
神が与えてくれた最後の時間のはずだった
なのに
「見て」「打って」
そんな最後の言葉で
その人の人生と死をどう理解しろというのだろうか

彼は神に見放されたのか?
神の意思など、もともとないのか?
ただ、偶然に生かされて
ただ、偶然に彼に伝えたのか
あの訳のわからない言葉を

しかし、その言葉は彼女からの
最愛の人々を守るためのサイン


もしあなたが、あなたの大切な人の死に際に出会え、
会話をすることができたのなら、どんなことを言って欲しいでしょうか?
たぶん、”愛している”、”ありがとう”、”すまない”、、
などではないのでしょうか?
この映画の主人公、グラハムは牧師でした。
であるならなおのこと、こう思ったでしょう。
”半身になっても生かされているのは神の意思なのだろう。
 私と妻のために、別れの時間を用意してくれたんだ。”
しかし、妻が最後に託した言葉は、意味すら理解できない言葉でした。
神の意思に裏切られたのか、、、
神の意思などもともと無いのか、、
半身でも彼女が生きていた理由は特に無く、
ただ偶然に生かされていて、
偶然に訳のわからない言葉を発したに過ぎないのか、、

実はその言葉こそ、大切な人々を守るためのサインなのですが、
この時点では知る由もありません。
彼は、神の意思を信じないというよりは、裏切った神を憎むようになります。
そして、その意味するところを彼は良く知っています。
神を信じるものは、何かに守られていることを感じて、安心して生活できます。
神を信じないものは、恐怖に心を支配されます。
未知が彼らを襲ってきたとき、彼はすぐに絶望してしまいます。
神に祈ることをやめてしまいますし、
最後の晩餐も、楽しむことはできませんでした。

宇宙人が襲ってきたとき、
彼は子供達に生まれたときのことを伝えます。
これは、妻に最後にして欲しかったことのように私には感じました。
生まれたときのことを伝えることが、
いかに母親と自分が
子供達を愛していたかを伝える最大の方法と私には思えるからです。
そして、それは遺言のような雰囲気も漂っていました。

グラハムは、最後には妻の言葉を理解できました。
しかし、本当に妻の言葉は、このことを指していたのでしょうか?
娘が水にこだわったのも、息子の呼吸が停止していたのも、
神のご加護なのでしょうか?
もしかしたらまったくの偶然かもしれません。
このことは誰にもわかりませんが、しかし、
グラハムは神の意思を再び信じるようになります。

見えないものを信じられるのか?
信じられれば、たとえ未知が襲おうが、希望を信じることができます。
信じられなければ、未知に恐怖します。
それは、起きてしまった事をどのように感じるのか、
起きてしまった事を自分の中でどのように整理するか、に関係するのでしょう。
ただの偶然としてなのか、神からの贈り物としてなのか、、、

起こってしまった事実ではなく、なにを信じるかによって人生は救われるのかも知れません。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
No.74 / タイトル さ行 /  comments(4)  /  trackbacks(1) /  PAGE TOP△ 拍手する
COMMENT TO THIS ENTRY
- from YAN -

ヤンさん、2003年の記事を掘り出してきました。
ヤンさんはあの宇宙人のおかしな姿に全く惑わされなかったようですね(^^ゞ
私はかなり気になってしまいました。

でも、この作品はラストの持って行き方が好きで、
ヤンさんと同じく、そこに注目しました。
どんな不幸な事が起こっても、
それは意味があってムダではないと信じたほうが、
かなり人生は救われますよね。
シャマラン監督はそれを言いたかったんだと思いました。

2007.10.16.Tue / 13:19 / [ EDIT ] / PAGE TOP△
- from ヤン -

YANさん、こんばんわ。
こちらからトラックバックしようと思っていた矢先、先を越されてしまいました。残念。

 いやいや、あの姿には、当然、私も当惑もしましたし、あのまんまが出てきたので、びっくりもしました。しかし、それらを覆すくらいのラストの収束感。なかなかに見事でした。しかし、それ以上のホアキンのヘルメット姿にはやられました。2003年に見たのですが、今でも忘れられません。

 それじゃ、また。

2007.10.17.Wed / 23:56 / [ EDIT ] / PAGE TOP△
- from YAN -

そうそう、あのアルミホイルで作ったお手軽な帽子ですよね?
不気味な雰囲気で心臓バクバクしてる時に、
アルミ帽子を被って すまして座ってるんですからね!
あれは、私も笑いました★

あの手のユーモアのセンスが、
「レディ・イン・・・・」では随所に見られましたね。
私は、シャマラン監督と、感覚が合うんじゃないかなあと
勝手に思いましたよ。
あ、同じ所で受けるヤンさんとも感覚が合うって事かな?

2007.10.19.Fri / 15:40 / [ EDIT ] / PAGE TOP△
- from ヤン -

YANさん、こんばんわ。


そうです、そのシーン。
ホアキン君、よく承知したなあと、思いましたよ。全体的には浮いているシーンなのに、シャマラン監督の作品だと思うと、なぜか、納得できるシーンでした。
 確かに「レディ・イン・・・・」では随所に見られましたが、作品の雰囲気のせいなのか、シャマラン監督が上手になったためなのか、こちらが受け入れやすくなっていたためなのか、不思議と違和感というか、浮いている感じは、私にはしませんでした。

>あ、同じ所で受けるヤンさんとも感覚が合うって事かな?

 サインが良い作品と感じるだけでも貴重かもしれませんね。

それじゃ、また。

2007.10.21.Sun / 01:25 / [ EDIT ] / PAGE TOP△

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監督:M.ナイト・シャマラン 製作:2002年 アメリカ 出演:*メル・ギブソン *ホアキン・フェニックス *ロリー・カルキン ある日、男と家族の前に現れた《兆候》(サイ...
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