あしたの私のつくり方  
2010.01.21.Thu / 21:15 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。




誰もが自分を探している
まだ、完成していない自分を


自分を見つけることは難しい。
なぜなら、自分が理想とする自分と今の自分との隔たりが、
あまりにも大きいから。
なぜなら、自分が気にする他人の目が、あまりに大きいから。
なぜなら、自分があまりに臆病だから。
そして、まだ、自分という人間が完成はしていないから。
人の目を気にし、処世術に頼り、
無理して他人にあわせ、他人の期待に応える。
そして、自分が思う理想と今の自分の姿の差異に情けなくなる。
それは、嘘の自分、役割を持たされた自分、自分ではない自分。
しかし、それらを全て含めて、実は、それが未完成な自分。
そんな内面の変化が彼女たちの心を楽にしてゆく。
そんな想いがあしたの私をつくってゆく。
いろんなことに悩んだ、そして、
あしたの私のつくり方を見つけた少女たちを描いた映画。

台詞による説明多寡な映画。
しかし、それは狙ってやったのだろう。
映画の登場人物が観客に語りかけるように、
見せたかったのではないのだろうか?
相変わらずの市川監督の絵作りの旨さもさることながら、
悩みを抱えた人々に寄り添うような雰囲気を感じる映画。



いじめられている人が居る。
本当は助けたい、しかし、その人を助けることが出来ない寿梨。
人気者から一転、いじめられる側に立たされた日南子。
日南子から教えられる、ニセモノの私。
両親の為に受験を頑張った自分。
自分を守るために、いじめられている人を助けなかった自分。
本当は寂しいのに母親に嘘をいう自分。
それらはすべて、ニセモノの自分、しかし、
「お前は嘘がうまいから、行いだけでもよくなさい」
そうやって、今の自分を正当化することが出来た寿梨。

日南子に寿梨が教える処世術、皆に嫌われない方法。
それはうまくいくはずだった。クラスの中でだけは。
恋人が出来て、相手と自分の二人だけの付き合いが始まると、
本当の自分を偽ることが出来なくなる日南子。

自分ではキチンと役割を演じているつもりだった寿梨。
しかし、それは母親の新しい恋人に簡単に否定される。
そして、自分の家は、もう戻ってはこないことを思い知らされる。

うまくいっていると思っていた自分の生活。自分自身。
しかし、何かがおかしいと感じ始めた二人。
役割を演じている自分は本当の自分なのか?
人に嫌われない為に演技をしている自分は本当の自分なのか?
そして上手に役割や演技が出来ない自分はダメな自分なのか?
嘘の自分、役割を持たされた自分、自分ではない自分、、、
実は、それら全てが自分という人間。いろんな事に悩み苦しんだ自分の姿。
そして、そんな経験が今の自分を創っているのだろう。
そして、今からの経験が将来の自分を創ってゆくのだろう。
まだ、ちょっとこわい。それでも理解し合えた友達が居る。
そんな友だちの存在が勇気をくれる。
いろんなことに悩んだ、そして、
あしたの私のつくり方を見つけた少女たちを描いた映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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