マイ・ブルーベリー・ナイツ  
2010.03.25.Thu / 22:22 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






大切な男に去られた女。
別れを忘れて新しい一歩を踏み出したい。
けれど、踏み出せないでいる。
別れを言うには心の準備が必要だった。
だから新しい恋にも遠回りが必要だったのだろう。
しかし、本人が、
自分が遠回りをしているという自覚を持っていさえすれば、
それは実は最短の道なのかもしれない。
好きな人、大切な人が身近にいても、
自分の気持ちに気づかない人、素直になれない人、そんな人は実に多い。
そして、失ってから初めて自分の気持ちが分かるのだろう。
遠回りをすれば、遠くにいる相手の存在を感じることができる。
そうして新しい恋の第一歩を踏み出すことができた女性を描いた映画。



大切な男に捨てられた女性、エリザベス。
そんなエリザベスを慰めてくれたカフェのオーナー、ジェレミー。
そして感じる、新しい恋の予感。
二人が魅かれあった理由は様々だが、
相手の気持ちがよく分かるというのも理由の一つだろう。
失恋により、新しい一歩を共に踏み出せないでいる二人。
鍵を捨ててしまえば、その扉は永遠に閉じたまま。
しかし、それは自分の鍵に限って言えば未練なのだろう。
道に迷ったら動かないでいること、も同様だ。

直ぐに新しい恋を始めてしまえば、
それは、きっとうまくはいかなかっただろう。
心の整理と準備の為に、遠回りをすることを決めたエリザベス。


夫に束縛されたくは無い。
しかし、ひどい仕打ちをしても、純粋に自分を想ってくれる男。
そんな純粋さが、私には重過ぎるのだ。
そんな重荷に感じていた彼の純粋さも、
しかし、失ってみると、
かけがえの無い自分の一部であったことに気づく。
もっと早くに街を出て行けば彼は死なずに済んだかもしれない。
しかし、街を出て行くということは、
自分の一部を置いていくということだったのだろう。
だから街を出て行くことはできなかったんだと、今になって思える。
けれど、失ってしまえば、街を出て行かざるを得ない。


何でも許してくれた父親。
けれど、それは私が求めていた愛情ではない。
おちゃらけていて、いつもふざけている。
もっと、真剣に私を見て欲しかった。
けれど、父は自分を愛してくれている。
それは父独自の方法で。
そんな父も死んでしまった。
最後に何かを言いたかった。それは感謝の言葉か憎しみの言葉か、、、
しかし、死に目には会えなかった。
けれど、多分、それはそれで良かったのだろう。

近すぎると見えないことがあって、
遠くからだと見えてくるものがある。
ジェレミーのことを考えながら手紙を書くエリザベス。
彼になら、何でも話をすることができそそうだ。
そう、思えるようになった私。
遠回りをしているようで、実は一番近い道を選んでいるのかもしれない。
近くに居て、しかし、
素直に向き合えない人々、時間を無駄にしてしまった人々を見ていると、
そう感じることが出来る。
だから、車を買って街に戻る。

離れてみて、沢山の人に出会い、
遠回りをして遠くにいる相手の存在を感じる。
そうして新しい恋の第一歩を踏み出すことができた女性を描いた映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
No.778 / タイトル ま行 /  comments(0)  /  trackbacks(0) /  PAGE TOP△ 拍手する
COMMENT TO THIS ENTRY

  非公開コメント
TRACKBACK TO THIS ENTRY

ご注意

ブログ内検索

全ての記事を表示する

プロフィール

ヤン

銀河英雄伝説名言録



present by 田中芳樹:徳間書店「銀河英雄伝説」

フリーエリア

FC2カウンター

フリーエリア

ブロとも申請フォーム

フリーエリア

CopyRight 2006 Heaven of the Cinema All rights reserved.