パーク アンド ラブホテル  
2010.05.06.Thu / 22:26 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。




恋は精子
愛は卵子


深い孤独を抱えた女性たち。
普段の生活に疲れ、
それでも、恋が来るのを待ち続ける彼女たち。
けれど彼女たちは知っている。
恋が向こうからやってくることなど、無いことを。
明日が変わることを待つだけの生活に疲弊し、
日々擦り切れていくだけの生活に絶える彼女たち。
しかし、明日を変えることは、人によっては簡単にできる。
待つだけではない、女性でも精子になれる場合はある。
そして、自分で変えた新しい生活が自らに幸せをもたらす。

待ち続けてきた女性、四人。
彼女たちが、あるいは幸せになり、
または、自身の人生に区切りをつける。
待つことを止めた女性たちの想いを描いた映画。



まだ、13才なのに人生に絶望しているように見える美香。
髪を白く染めるのは、
どうにもならない現実に対する苛立ちのようにも感じる。
しかし、彼女が撮る写真からは、
人々に対するやさしい眼差しをも感じる。
きっと、美香は、自身の矛盾した想いを、
持て余している少女なのだろう。
本当は父親に会いにきた。
しかし、すでに父親には別な家族が居る。
その余りにまぶしい光景に気後れしたのだろう。
美香は、自ら身を引いてしまった。
父親は、すでに他人の物と錯覚してしまったのだろう。


夫から、「もう少し痩せろ」と呪いの言葉を掛けられ、
月までの距離を歩いている、月。
本当の目的は、いつか忘れられ、
続けることだけが大切な日課となってしまっている。
月まで歩けば何か変わるのかもしれない。
けれど心の底では何も変わらないと知っている。
それでも続けてしまう。
他にどうしていいのか分からないから。


男から精子を採取し続けるマリカ。
それは、自身の人生を変えたいと願っているから。
それが叶わない夢であることを知りつつも、、、


艶子は、ラブホテルの女主人。
本当は優しい女性なのに、
わざと冷たい態度で自分の孤独を守っている。
それは、出て行った夫を待っている自分を知られたくは無いから。
そして、自分と同じ待つ人生を相手には送って欲しくはないから。
だから、冷たい態度で相手を遠ざけようとする。


四人の人生が交わった時、
彼女たちの人生も動き始める。
希望無き毎日を惰性で生きていた彼女たち。
習慣化してしまった毎日が変わり始める。
父親に歩み寄った美香。父親も美香を受け入れたのだろう。
夫に歩み寄った月。夫も彼女を受け入れたのだろう。

艶子の相手はすでに死んでしまっている。
だから、歩み寄ることも取り戻すこともできない。
けれど引き取ることはできる。今までずっと待っていたのだから。
引き取った結果、艶子の人生は、どうなるのだろうか?
今まで心の中に溜まっていた様々な想いが昇華され、
どうか身軽になって欲しい。
そう願わずにはいられない。
反発しながらも良き理解者にも、めぐり合えたのだから。

待ち続けてきた女性、四人。
彼女たちが、あるいは幸せになり、
または、自身の人生に区切りをつける。
待つことを止めた女性たちの想いを描いた映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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