眺めのいい部屋  
2010.05.27.Thu / 17:55 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






自分自身を、この世界を知らなかった女性。
そんな女性が風習に流され自身の人生を決めようとした時、
別な選択肢があることにも気付かされる。
そして、自身の秘めたる情熱に目覚めてゆく。
自分自身に目覚めた女性を描いた映画。

予定調和的ではあるが、
美しい建物、美しい風景も印象的な映画。
そして、ヘレナ・ボナム・カーターがとても魅力的な映画。


美しいフィレンチェを旅しているシャーロット。
世間を知らず、世間から隔離され、
大切に育てられてきた女性。
しかし、ベートーベンを情熱的に弾く姿から、
彼女の隠し持った本当の性格も想像できる女性だ。

些細なきっかけから親しくなったジョージ。
しかし、それはとても、はしたない事。
突然のキスに心は揺れるものの、
帰国して元の生活に戻るシャーロット。
帰国してセシルにも求婚された。
慣例や常識に従えば受けるべき話だ。
しかし運命のいたずらによって、再開するジョージ。

果たして自分に合っている相手はどちら?
自分が好きなのは、本当はどちら?
すでに心の中では決まっている。けれど、行動に移せないシャーロット。
なぜなら、様々な不可能が、目の前にあると思っていたから。
けれど、それらは本当はたいしたことではない。
一番、不可能な事。それは自分の心に背くこと。


この映画は身分違いの恋を描いた映画だという解釈をよく見かける。
その当時の社会事情を知っていれば、そう感じるのかもしれない。
しかし、どちらかといえば、シャーロットが自身の気持ちに背こうとしたのは、
当時の習慣、血統や血筋の持つ力、家族の幸せ、自身の体面、社会的なモラル、
などからではないかと感じる。
しかし、時代は変わりつつあり、
女性から自身の幸せを求めても良い時代になったのだろう。
自分自身の幸せの為に。
フィレンチェの街を見渡す窓での最後の二人は、とても幸せそう。
それは、眺めの良い部屋を自分たちの人生に見つけたからであろう。
自分自身に目覚めた女性を描いた映画。


今ではベテラン女優である、ヘレナ・ボナム・カーター。
しかし、この映画ではとても初々しくシャーロットを演じている。
ふくよかな丸いほっぺたや、はちきれんばかりの笑顔、泣き顔ですら、とても魅力的。
ヘレナ・ボナム・カーターがとても魅力的な映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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午前十時の映画祭「何度見てもすごい50本」 の中でも比較的知名度の低い作品だと思う。 少なくともワタシは知らなかった。 逆に言えば、それでも50本の中に選ばれた ということは、かなり期待してよい? 予想は当たった。すごいな、イギリス。 これは観て....
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