花様年華  
2010.08.05.Thu / 16:21 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。







出会い方が違っていたら、果たしてどうなっていたのか?
しかし、このような不幸な出会い方をしてしまった二人。
進むに進めず、戻りたくても戻れない。
人の目に怯え、罪悪感に苛まれ、未来も見えない。
不倫愛という迷宮を描いた映画。

トニー・レオンの視線、くゆらす紫煙。
マギー・チャンの後姿、抜群のスタイル。
そして二人が歩く後姿。
ウォン・カーウァイの描きたかった映像、
その要求に見事に応えた二人の立ち振る舞いが素晴らしい映画。



お互いの伴侶が不倫の関係にある。
そんな疑惑を確かめるために近づいた二人。
けれど、疑惑が真実であるということが分かった時、
そして、相手も自分と同じ立場にあることを理解した時、
二人の新しい関係が始まった。
最後の一線は越えない。
それには様々な想いが込められている。

裏切られたとはいえ、昔は自分を好きだった相手。
そんな人との生活に、最後の一線を越えたら戻れなくなってしまう。
そんな恐れ。

最後の一線を越えたのならば、
この人との関係も終わってしまうのではないか?
今の曖昧な関係。それが変わってしまうことへの不安。

けれど、本当はチャウが強く望み行動に移せば、
チャンもそれに従ったのでは、ないのだろうか?
そして、チャンは本心では、それを望んでいたのではないのだろうか?
チャウは優しすぎてチャンの言った事を尊重しすぎたように、
私には思えてならない。


共同で小説を執筆する。
夫の浮気を問い詰める会話を演じる。
いつか来るであろう別れを演じる。
それらは、限りなく本物に近い、にせもの、のはずだった。
しかし、演じている当人たちにさえ、区別がつかず、
時に本音が垣間見えてしまう。
そして、時にいたわりあい、時に相手への愛情を抑える。
迷宮で迷うがごとく複雑な感情を交差させる二人。

シンガポールに行くことを決めた時、
本当は一緒に来て欲しかった、
本当は一緒に連れて行って欲しかった、
けれど、最後まで、その願いを相手には伝えなかった二人。


その後、何が起こったのかは明確には描かれない。
結局、彼らは別れを選んだのだろう。
そして、その別れの直前に一線を越えてしまったのだろう。
それらは、二人以外には誰にもわからない。
しかし、一つだけ言える事があるとすれば、
彼らは限りなく美しかった、ということ。
彼らが美男美女というだけではなく、
恋をして、簡単には一線を越えず、思い悩み、
相手をいたわり、そして、
純粋に愛しあったが故の美しさなのだろう。


不倫愛という迷宮を描いた映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
No.812 / タイトル か行 /  comments(2)  /  trackbacks(1) /  PAGE TOP△ 拍手する
COMMENT TO THIS ENTRY
- from YAN -

ヤンさん、こんにちは!

こういう内容だった?と思ったくらい、
内容を全然覚えてませんでした。(^^;
まどろっこしくて退屈と感じて、
あまり共感できなかったせいかな。
ヤンさんのように複雑な男女の感情をすくい取っていたら、
もっと楽しめたのかもしれません。

2010.08.07.Sat / 15:39 / [ EDIT ] / PAGE TOP△
- from ヤン -

YANさん。

毎日、暑くて大変です。
これじゃ、映画見にいくの大変ですね。

この映画は、画というか雰囲気が良かったです。
ただストーリー的には、曖昧で、いろいろ想像しないといけない映画でした。
二人とも不器用なのか、優等生的なのか、
進むに進めず戻るに戻れないって感じの中途半端さが
受け入れられるか、受け入れられないかで、
感想が変わってくるのかもしれませんね。

 それじゃ、また。

2010.08.08.Sun / 17:12 / [ EDIT ] / PAGE TOP△

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