ふくろう  
2010.08.12.Thu / 09:25 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






国から見放された母娘。
貧困極まった彼女たちに近づいてくる男たちの、
身勝手な理屈、理論。
しかし、それでも彼女たちは生き抜く。
近づいてきた男たちを喰らいながら、、、
女性たちの、何が何でも生き抜いてやるという、
覚悟と迫力を魅せられた映画。


深いテーマが凝縮された脚本。
それを生かしきった演出。そして、女優人二人の演技。
個性的な男優陣のコミカルな演技。
それらも魅力的な映画。



ある、寂れた開拓村。
先人がいくら努力をしても作物は実らず、
皆が逃げ出した結果、残ったのは母と娘が住む一軒。
しかし、タダでは死なない彼女たち。
生き抜くために一世一代の勝負に出る。
男たちが勝手に作り上げた理屈、理論。
国は無駄をしたがっている。
電気を一軒屋に引く苦労。水道を維持する費用。
母娘に親切そうに近づく者、謝る者、
反対に体を要求してくる者。

彼らは、もしかしたら、国や、その政策、
今の社会のあり方を象徴しているのかもしれない。
けれど、私が一番感じたのは、彼らは男の醜さを象徴している、
ということだ。
実現も出来ないような夢を持つ。
相手のことも考えず傲慢になる。
権力をかさにきて威張り散らす。
実現が難しいと分かると身勝手に逃げ出してしまう。
どんなに立派なことを言っても肉欲にはめっぽう弱い。
しかし、生きるということに関しては、
どこか現実ずれしている彼ら、男たち。
もしかしたら、
男性中心社会というものを象徴しているのかもしれない。
そして、それらしわ寄せは、すべて女性が被るのが、
世の常になってしまっている非情さ。

そんな男たちを前にして、
誰隔てず、平等に食い漁る母と娘。
思想や主義主張、人柄なんて関係は無いのだ。
ましてや男たちに対する復讐などでは決してない。
ただ、ひたすらに生き抜くこと。
彼女たちにとっては、それが重要なのだろう。

決して彼女たちの苦しみを理解は出来ない男たち。
どんなに親切で同情的な言葉を発しても、
彼らは理解していないし、理解もできないであろう。
それを分かっているからこそ、母と娘は彼らに心を開かない。
何を彼らが言っても、最後は同じパターンで殺すのだろう。
死に逝く姿を見ても心を動かされず、死体を黙々と処理するのだろう。

最後には村を出る資金を得た彼女たち。
しかし、男たちは彼女たちのたくましさ、覚悟の強さ、
生きる力強さを最後まで知らない。
女性たちの、何が何でも生き抜いてやるという、
覚悟と迫力を魅せられた映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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