空へ ―救いの翼 RESCUE WINGS―  
2010.09.10.Fri / 20:59 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。




一人で飛んでるんじゃないんだな


地味ながらも、
災害救助映画のツボをキチンと抑えている映画。
挫折と成長。仲間との友情。
困難な救出。試練への挑戦。
難を言えば、素人にも分かりやすく、
救出の困難さを説明できてないところだろうか。
それを補って余りある、本物の迫力と、
初めての主役を演じる高山侑子さんの初々しさ。
特に、彼女の初々しさと役柄が上手にマッチしていたように感じる。
地味ながらも真面目に創られたように感じた映画。


有事に備え常に準備を怠らない航空救難団。
その小松救難隊に配属された川島遥風。
子供の頃に母親を航空救難団に助けられ、
彼らに憧れて、救難ヘリのパイロットになった女性だ。
けれど、その道は険しい。

一瞬の気の緩みで皆が危険にさらされる。
救えない命を見捨てなければならない非情さ。
そして救ったはずの命が失われてゆく悲しみ。

しかし、
「一人で飛んでるんじゃないんだな。」
悲しみや辛さ、人の命の重ささえも、
決して一人で背負っているわけではない。
ともに信頼できる仲間がいるからこそ、
その重さに耐え、乗り越えられるのだろう。

「川島にも乗り越えてもらいたいと思っています。」
彼女の成長を厳しくも暖かく見守る上官たち。
それは自分たちも、かつては経験した苦い思い。
けれど、彼女にも乗り越えて欲しい。
自分たち全員が目指す、命の救出の為に。

「人が救えなかったことが悔しいです。」
もう二度と味わいたくはない、そんな想い。
だからこそ、自分の限界に挑んでゆく。

仲間の命を救うため、初めて挑む護衛艦への着艦。しかし、
「訓練は実戦の如く、実戦は訓練の如く。」
日頃の血の滲むような訓練は、まさに、この日の、この時の為。



とにかく、UH-60Jがカッコいい。
出動するシーン、空を飛ぶシーン。
本物に勝る迫力はなし、を強く感じる。

残念なのは、救助の困難さ、を上手に表現できていないところか。
山岳事故の救助では、強風で風向きが刻々と変化する様を描いて欲しかったし、
横須賀の命の限界を説明しなければ、あそこで無理をする理由もわからない。
素人にも判るようにして欲しい、と言ったところか。

最後には着艦に成功した川島。
この成功は、彼女の力だけではなかっただろう。
多くの人々の信頼、そしてサポートのおかげだ。
そのサポートに見事に応えた川島。
そして川島から感じられる初々しさと、強い向上心。
大きな仕事を成し遂げた充実感。
それらがとても好ましく感じられる。
地味ながらも真面目に創られたように感じた映画。

* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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