シリアの花嫁  
2010.10.17.Sun / 14:33 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






人が人生を決めようとする時、
その選択を縛り狭めようとする障害が存在する時がある。
組織、宗教、習慣、主義や主張、そして、軍事的な境界。
そんなものに縛られるが故に、
したくても出来ないことが、この世界には沢山ある。
けれど、そんな障害を超えようとする人々もいる。

自分を束縛する障害を超え、
自分の人生を掴もうとする女性、二人。
彼女たちがラストに魅せる美しさが印象的な映画。



イスラエル占領下のゴラン高原。
この地に住む人々は、自分がシリアに帰属していると考え、
法律的には無国籍を貫いている。
ゴラン高原からシリアに移動するのは、とても厄介なこと。
なぜならシリアはゴラン高原を自分たちの領土と考え、
国境を越えてくるとは考えてはいないから。
しかし、イスラエルは、そこに国境が存在すると考えている。

そして、ゴラン高原からシリアに移動したら、
二度とは、ゴラン高原には帰れることができない。

まだ見ぬ夫。結婚生活への不安。そして軍事的な境界という障害。
そんな障害を覚悟でシリアに嫁ぐ、次女のモナ。
しかし、国のシステムと面子がモナの邪魔をする。



男性優位の社会、そして自由を縛る風習や習慣。
弟は愛する人と結婚しロシアに旅立っていった。
それ故に、父親は弟と話をしたくても、することが出来ない。
なぜなら、長老たちやその土地の風習がそれを許さないからだ。

大学に行って勉強をしたいアマル。
大学での勉強の先には彼女自身の大きな夢があるのだろう。
しかし、風習や地域社会からの干渉が、アマルの邪魔をする。


国の威信を守るための行為がモナの夢を砕こうとした時、
しかし、モナは立ち上がり、真っ直ぐと夢に向かって歩き出す。
それを見て、自分の夢に向かって歩き出すアマル。
最後の二人がとても美しい。
二人の道は違えども、障害の根本的な原因は同じような気がする。
そして、彼女たちの決意と意志の強さも、その美しさも。

自分を束縛する障害を超え、
自分の人生を掴もうとする女性、二人。
彼女たちがラストに魅せる美しさが印象的な映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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