2010.12.25.Sat / 20:00
「ネタバレ」あり。ご注意願います。
到底、相容れない存在。
下等で愚かしい存在。
グロテスクで何をしでかすか分からない存在。
当然、気持ちを交わすことなど出来はしない。
けれど、
同じように子供や家族を可愛がり、
同じように同胞の死を悼み、
同じように望郷の念に駆られ、
幸せだったあの頃に帰りたいと願う気持ちを持つ。
そんな様に相手を理解できたのだらば、
少しは気持ちを交わせることもできるのだろう。
人間の傲慢さ、偽善さ、救い難さ、
されど、人としての可能性。
そんなことが心に残る映画。
宇宙船が故障して地球に留まざるを得ない、宇宙人、通称、エビ。
最初は歓迎もされたのかもしれない。
しかし、10年後には招かれざる客となってしまう。
それでも彼らが持つ強力な兵器の為に、
エビたちは地球に留まることを許されているのだろう。
決して、彼らを守ろう、という気持ちからではないはずだ。
地域の人々との諍いを避けるため、強制疎開させられる、エビたち。
サインというのも人権擁護団体を黙らせるための手段なのだろう。
けれど、そもそも人権擁護団体も本気でエビたちのことを、
考えているのかも怪しいものではある。
サインを得るために第9地区に入り込んだヴィカス。
しかし、体に奇妙な液体を浴び、徐々にエビの姿になってしまう。
それは、あたかもエビを見下していた為に受けた呪いのよう。
今までは人間であった。しかし、体がエビに近づいたというだけで、
人間としての扱いをされなくなった、ヴィカス。
思うことは愛する妻のこと。
そして、何とか昔の平穏な生活に戻りたいという事。
逃げる途中で知り合う、エビのジェイソン。
息子を可愛がり、故郷に帰りたいと願うエビだ。
自分が人間であった頃は、エビにも自分たちと同じ感情があるなんて、
思いもしなかっただろう。
傲慢にもエビたちを見下し、
偽善にも、エビたちを騙してサインをさせてきた。
最初は自分が助かる事しか考えていなかったヴィカス。
しかし、ジェイソンの純粋さを知り、
最後には彼らの脱出に協力する。
故郷に帰りたい気持ちと妻の下に帰りたい気持ちが共感したからなんだろう。
はたしてそれは同化しなければ判らなかったことなのだろうか?
それとも、キチンと状況を理解すれば推測可能なことなのだろか?
そして、三年後には、果たして彼らは帰ってくるのだろうか?
映画の冒頭に示される人間の傲慢、欺瞞さ。
けれど、最後に示される人とエビとの共闘。
相手をキチンと理解したわけではないだろう。
けれど自分と同じ気持ちを相手に見つけ出せたのだろう。
だからジェイソンもきっと三年後には帰ってくるだろう。
この映画は、さまざまな要素を併せ持っている。
差別や人間の暗部を描いた前半。
人が異型の生き物に変わってゆく際の周りの反応を描いた中盤。
そして後半は、お互いを信じ、
信じた相手の為に戦う、異様に盛り上がるバディ映画。
そして、少しは気持ちを交わせることもができた人間とエビ。
人間の傲慢さ、偽善さ、救い難さ、されど、人としての可能性。
そんなことが心に残る映画。
サインというのも人権擁護団体を黙らせるための手段なのだろう。
けれど、そもそも人権擁護団体も本気でエビたちのことを、
考えているのかも怪しいものではある。
サインを得るために第9地区に入り込んだヴィカス。
しかし、体に奇妙な液体を浴び、徐々にエビの姿になってしまう。
それは、あたかもエビを見下していた為に受けた呪いのよう。
今までは人間であった。しかし、体がエビに近づいたというだけで、
人間としての扱いをされなくなった、ヴィカス。
思うことは愛する妻のこと。
そして、何とか昔の平穏な生活に戻りたいという事。
逃げる途中で知り合う、エビのジェイソン。
息子を可愛がり、故郷に帰りたいと願うエビだ。
自分が人間であった頃は、エビにも自分たちと同じ感情があるなんて、
思いもしなかっただろう。
傲慢にもエビたちを見下し、
偽善にも、エビたちを騙してサインをさせてきた。
最初は自分が助かる事しか考えていなかったヴィカス。
しかし、ジェイソンの純粋さを知り、
最後には彼らの脱出に協力する。
故郷に帰りたい気持ちと妻の下に帰りたい気持ちが共感したからなんだろう。
はたしてそれは同化しなければ判らなかったことなのだろうか?
それとも、キチンと状況を理解すれば推測可能なことなのだろか?
そして、三年後には、果たして彼らは帰ってくるのだろうか?
映画の冒頭に示される人間の傲慢、欺瞞さ。
けれど、最後に示される人とエビとの共闘。
相手をキチンと理解したわけではないだろう。
けれど自分と同じ気持ちを相手に見つけ出せたのだろう。
だからジェイソンもきっと三年後には帰ってくるだろう。
この映画は、さまざまな要素を併せ持っている。
差別や人間の暗部を描いた前半。
人が異型の生き物に変わってゆく際の周りの反応を描いた中盤。
そして後半は、お互いを信じ、
信じた相手の為に戦う、異様に盛り上がるバディ映画。
そして、少しは気持ちを交わせることもができた人間とエビ。
人間の傲慢さ、偽善さ、救い難さ、されど、人としての可能性。
そんなことが心に残る映画。