時をかける少女  
2011.01.20.Thu / 12:13 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






これまで何度も映画化された作品の、
仲里依紗さんを主演に迎えて実写版。

何度も、この作品は映画化されているので、
すでに、その魅力は描きつくされており、
過去の作品と比較しても、
似たような魅力を持った映画に仕上がっているように感じられる。
それでも、この作品自身が持つ魅力も存在する。
一つは、1970年代の雰囲気、その、懐かしさ。
そして、それに対比するかのごとく、
主演の仲里依紗さんの現代風の魅力。
しかし、彼女は70年代に通じるような純粋さをも併せ持っている。

記憶が消えても想いは残る。
これが、とても不幸のように感じてしまった前作。
しかし、この映画ではとても幸せなことのようにも感じる。
そのどちらもが、正しいことなのだろう。
そんなことも印象的な映画。




母の代わりに、母が持つ想いを届けるため、
タイムリープをする、芳山あかり。
快活で、少しドジな女の子。

年代を間違えてタイムリープをした結果、出会った青年、涼太。
大学生で、自主映画を取っている男だ。

自分が2010年から来たことを涼太に懸命に説明する、あかり。
携帯電話を勝ち誇ったようにかざす、あかりの表情が面白い。
そして、母の恋人をともに探す過程で、徐々に親しくなってゆく二人。
屈託がなく、無防備な、あかり。
遠慮が無いようでいて、しかし、彼女からは、どこかに照れも感じる。
迷惑そうなのに、とても優しい、そして、とても純情な涼太。
傘をさして駅まで迎えに来た姿が微笑ましい。
まだ、始まったばかりの恋愛なのかもしれないが、
二人からは、70年代の恋愛の匂いが感じられる。

けれど、残酷な運命が二人を引き裂いていしまう。

涼太が最後に撮った映画。
映画を撮る、という設定が、この映画には本当に似つかわしい。
それは、一瞬を永遠に封じ込める、という行為の切なさが、
この映画の切なさに相通じていると感じられるからだ。

涼太との記憶を消されてしまった、あかり。
しかし、涼太が撮った映画のラストシーンを見て涙を流す。
記憶が消えてしまったとしても、想いは、あかりの胸に残っていたのだろう。

原田知世さん主演の映画では、想いだけが残り、
訳もわからずに、薬学部に身を置き、結婚もしない彼女の将来が描かれた。
しかも、隣を深町君が通り過ぎても、気付かない。
とても残酷で哀れな雰囲気すら感じてしまうラストであった。

この映画では、あかりは涼太の記憶を忘れてしまっている。
けれど、その想いは消えてはいなかった。
涼太の存在は、あかりの心の奥底で生き続けるのだろう。
二人が共に創り上げた映画と共に。


記憶が消えても想いは残る。
それは、とても不幸なこと。
しかし、とても幸福なこと。
そんなことも印象的な映画。




* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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