2011.09.09.Fri / 20:34 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






新しく生まれ変わった国、南アフリカ。
この国の未来には輝かしい希望がある。
けれど、現状には、様々な難問があり、
それらが解決できないかぎり、
この国に未来は訪れない。

この新しくも、たどたどしい国に、
未来の希望を灯す為、
国の、国民の意識を変えようとした男、二人。

わずかな可能性を実現するために死力を尽くした男。
その男を、影から支えた男。

二人の友情、赦すことの難しさと素晴らしさを描いた映画。




南アフリカは新しい希望に満ちあふれた国ではあるものの、
すぐにでも解決しなければならない問題が山積した国。
一歩間違えれば、長い年月、苦労を重ねて灯した希望が消えるばかりではなく、
暗黒の時代に逆行しかねない。
そんな危険をはらんだ国。

そのような危うい国、南アフリカの大統領に就任したマンデラ。
様々な問題に対しては、様々な政策や解決策があるだろう。
けれど、それを実施するのは国民たち。
互いに憎しみ合い、いがみ合えば、うまくいくものも、いかなくなる。
多分、マンデラ大統領は国と国民を一つにまとめることを最優先に考え、
スプリングボクスにそれを託したのだろう。
けれど、マンデラ大統領にできることは限られている。

弱小ボクスを率いる、キャプテンのピナール。
ピナールとの会談では、直接マンデラ大統領は、
何をして欲しいかは伝えなかった。
けれど、ピナールは理解したのだろう。
この国を変える手助けをして欲しいというマンデラ大統領の依頼を。

ボクスにワールドカップを優勝させる為、
あらゆる手を講じるマンデラ大統領。
それは、人に自身が持つ力以上の能力を引き出すための方法。
そして、その期待に応えるがごとく、ボクスは勝ち進んでゆく。

今までいがみ合ってきた黒人と白人が見守る中、
ついに決勝戦に臨むボクス。
そしてボクスは遂に優勝を成し遂げる。
それを一緒になって喜ぶ国民たち。
それはとても幸せで素晴らしい光景だ。
昨日までは憎しみ合っていた。
未来においても、もしかしたら再び憎しみ合うかもしれない。
けれど、共に喜びあう事ができることを知った国民たち。
この経験は、きっと未来に生きることだろう。

表彰式で互いをたたえあう、ピエールとマンデラ大統領。
お互いが成した事に対しての感謝の言葉。
困難に挑む事の大変さ、その重圧の厳しさ。
お互いを理解しあった結果としての、お互いへの感謝の想いなのだろう。

過去は過去として赦す事。
それはとても難しい事。
旧体制中には監獄に閉じ込められてきたマンデラ。
家族も、それにより相当の苦労と犠牲を強いられてきたのだろう。
だから、それを赦すというマンデラの気持ちを、
家族は理解はできても、受け入れられないのだろう。
そんな想いを抱えた国民は沢山いるはずだ。
だから、赦し共に手を取り合うことは難しいのかもしれない。
だが、共に喜びあえた、あの経験は必ず未来への道しるべになることだろう。


いつもながらにモーガンフリーマンが、素晴らしい。
彼がマンデラを演じるというだけで、
この映画の成功は約束されたようなものだ。
そんな観客の期待に見事に応えるフリーマン。本当に素晴らしい。

わずかに灯った国の希望を守るため、
不可能に挑んでいった男たち。
彼らの友情、そして赦すことの素晴らしさを描いた映画。

* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
No.914 / タイトル あ行 /  comments(2)  /  trackbacks(1) /  PAGE TOP△ 拍手する
COMMENT TO THIS ENTRY
- from YAN -

ヤンさん、こんにちは!
マンデラ氏の家族は一緒に暮らしてませんでしたね。
ヤンさんの書いているように、赦すと言う事を
きっと受け入れられなかったんでしょうね。
監獄に閉じ込められた期間も気が遠くなるような長さ。
それなのに、マンデラ氏は相手を赦し、人種の壁を超えて
国を一つにまとめると言う難題に挑んだんですね。
それを理解したピナール。
スポーツの一体感と絡まって、共に喜びあえた国民。
その感動が伝わってきましたね。

2011.09.10.Sat / 18:12 / [ EDIT ] / PAGE TOP△
- from ヤン -

YANさん、こんばんわ。

警備の人が家族の話を聞くと、とたんに
気が滅入ってしまうマンデラ氏が印象的でした。
あのような強い人でも、やはり家族は重要な心の支えであり、
けれど、家族を犠牲にしなければ、大統領の職務は
成し遂げられないんでしょうね。

国民が一体となって喜ぶ姿は、本当に幸せな姿。
そして、とてもほほえましい。
人間って、いいなあ、って思わず思えてくるシーンでした。

それじゃ、また。

2011.09.13.Tue / 22:21 / [ EDIT ] / PAGE TOP△

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サッカーのワールドカップの後で観たのは、 いいタイミングだった気がする。 スポーツの持つ力や、ナショナリズムで国が一つになる事、 その体験が自分の中にまだしっかり残っているので、 すごく説得力を...
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