木洩れ日の家で  
2011.09.15.Thu / 15:18 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






人生の最後の選択。
それはおばあさんが多分ずっと前から望んでいたこと。
おばあさんが大好きな家。
その家に新しい命が吹き込まれる。
その瞬間を目の前にして、満足して旅立つおばあさん。
それはまさに至福の瞬間。
きっと、この家は新しい住人と新たな歴史を刻んで行くことだろう。
おばあさんの最後の望み通りに。

人生の喜び、幸せ。
それを見失なわかった、おばあさん。
そんな幸せが心に残る映画。


主演女優である、ダヌタ・シャフラルスカさんの
年を経てなお、感じさせてくれるチャーミングさ。
そして、犬であるフィルの表情の豊かさ。
それらも堪能できる映画。




木洩れ日の家に暮らす、アニェラ。
口も悪く、我がままで頑固、けれど、どこか憎めない、おばあさん。

家を売るように、しつこく交渉してくる男。
その男を愛犬のフィルと共に撃退できた、おばあさん。
それに喝采する、近所の子供たち。
「やった!! おばあさん。」と。
しかし、アニェラおばあさんは、こう返す。
「わたしは、あんた達を孫にした覚えはないよ。」
クールで、しかし、思わず笑ってしまう受け答えだ。
おばあさんの楽しみは、双眼鏡による御近所の観察。
けれど、その真意は、近所を見ながら昔の事を思い出すこと。
昔の思い出の回想にあるのだろう。
それは決して、昔は良かったという後ろ向きな気持ちではない。
思い出が美しく見えるのは、
アニェラおばあさんが、とても豊かな人生を送ってきたということの証であり、
今住んでいる家と息子に対する愛情故なのだろう。


木洩れ日の家で、息子夫婦とともに暮らしたかった、おばあさん。
しかし、それは、無残な形で裏切られる。
一度は死のうと思い立ったが、最後に思い切った決断をする。
アニェラおばあさん、あなたはやはり、こうでなくっちゃ、
と思わずにはいられない。

息子の計画に従っていれば取り壊されたであろう、木洩れ日の家。
しかし、新しい住人、新しい目的とともに蘇る。
嬉しそうなおばあさん。
今まで誰も使っていなかった部屋に日が指して、
木洩れ日の家自身も、なんだか喜んでいるように感じられる。
きっと、彼らは、この家を大切に使ってくれるだろう。
そして、おばあさんと同様に愛してくれるだろう。

息子には裏切られたが、
しかし、それで踏ん切りがつき、
最後には望むものを手に入れられたおばあさん。
きっと、この家は新しい住人と新たな歴史を刻んで行くことだろう。
おばあさんの最後の望み通りに。

人生の喜び、幸せ。
そんな幸せが心に残る映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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