マルコヴィッチの穴  
2003.08.01.Fri / 17:17 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。

「箍(たが)」が外れたことにより、
自らの欲望のままに暴走を始める人々の物語です。

実は、「マルコビッチの穴」と似たようなものは、
我々の身近にも存在しています。
カメラ付き携帯が良い例です。
いままでは、気楽に写真を撮ることができませんでした。
しかし、カメラ付き携帯の登場のおかげで、
誰もが、いつでも、簡単に写真を取れるようになってしまい、
そのため、人々は、店で売っている本の中身を写したり、
電車の中でスカートの中を写したりと、結構、暴走気味です。
インターネットも良い例でしょう。
見ず知らずの人間に暴言を吐いたり、
不法なソフトを配布したりと、ずいぶん、過激です。
しかし、本来欲望のままに生きては、いけないのは、
「箍があってできない」からではなく、「他人に迷惑をかける、不利益になる」
からであり、人道上許されないからです。

この映画では、すべての迷惑、不利益をマルコビッチが請け負っています。
私生活は商品にされ、人生を狂わされ、最後には体まで乗っ取られる。
結構、悲惨な目にあっているはずなのに、
マルコビッチという俳優の持つ雰囲気で、それが和らげられています。
しかし、それこそがこの映画の罠だと思いました。
マルコビッチのことなど考えずに、
「こんな穴があれば、入ってみたい」と考えてしまったあなた。
それはすでに、欲望を暴走させているのです。お気をつけください。

暴走の仕方で一番興味深かったのは、マキシンの暴走でしょう。
想像してみた、そしたら、とても面白そう。
ついつい、欲望のままに暴走してしまった。
本当に大切な人を忘れてしまって、、
最後には、大切な人を思い出せましたが、、、、


最後にクレイグは、愛する人を取り戻すために、
再びマルコビッチの中に戻ろうとします。
しかし、戻ろうとした、その行いだけで、彼は人生に負けているわけです。
サルでさえ、自分のトラウマに果敢に挑みます。
所詮、人は自分に向き合って生きて行かなければなりません。
サルでさえ分かっているこの心理を、彼は理解できていませんでした。
だからこそ、映画の最初から、彼の人生は負けていたわけです。

しかし、「一時間後にマルコビッチで」という台詞には、
この映画を象徴しているようで、とても面白く感じました。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
No.92 / タイトル ま行 /  comments(2)  /  trackbacks(0) /  PAGE TOP△ 拍手する
COMMENT TO THIS ENTRY
- from わさぴょん -

はい、こちらでは初めまして♪ お邪魔します~^^
今作面白いですよね~ 大好きです♪♪
マルコビッチの頭の中の描写は「そうきたか~!!」と軽く感激(@v@)

キャスリーン・キーナーも色っぽくて性悪そうで最高でした☆

ちなみに私も「一回入ってみたいな」と考えてしまいました★
でももし逆の立場としたら、勝手に入ってこられちゃタマリマセンよね・・・(´д`)

なるほど、カメラ付き携帯、インターネット・・・
確かに「そういう道具を手に入れたがために身近になった悪事」は多いですね・・・

2009.04.06.Mon / 19:46 / [ EDIT ] / PAGE TOP△
- from ヤン -

わさぴょんさん、こんばんわ。
どうぞ、いらっしゃい。遅レスで申し訳ありません。

衝撃的な設定と、ありえないようなストーリー。
独特でありながらも面白い映画でしたね。

 この映画でのキャスリーン・キーナーは、本当に悪女の雰囲気。最近見た映画にも登場してましたが、よいおばさんになってしまい、雰囲気が全然違っていて、びっくりでした。それとキャメロン・ディアスがとんでもない役で、ジョン・キューザックもとても情けない役で、登場していていて、今から考えると、そんな意味でも貴重な作品かもしれません。

それじゃ、また。

2009.04.11.Sat / 19:39 / [ EDIT ] / PAGE TOP△

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