ハラがコレなんで   
2012.02.02.Thu / 20:26 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。




今日は全部、私のおごり


他人に迷惑を掛けないように生きる。
けれど、それは不可能な生き方。
生きれいれば、誰かのお世話になり、
迷惑も掛けているだろう。
それは避けられない。

だったら迷惑を掛けた分、他人の迷惑を引き受けよう。
苦しい時こそ助け合おう。

先が見えなくても、人生何とかなる。
根拠がなくても、生き抜く自信はある。
今はダメでも、いい風が吹いてきた時にドーンと行こう。

どんな困難も気合だけで乗り切る。
そんな生き方を貫いた女性。
その強烈な個性が嬉しくも可笑しい映画。




彼にアメリカで捨てられ出戻ってきた、光子。
タイトルどおりに、現在は妊婦であり、
子供の頃に、
一時期育った長屋の大家さんに粋な生き方を教わり、
同時に初恋にも似た想いで、粋な生き方に憧れた女性。
他人の家に勝手にあがりこむ。
お金も無いのに、見知らぬ他人に有り金全て差し出す。
行くあてもないのにタクシーに乗る。
返せるあてもないのに金を借りる。

映画の冒頭、不思議と言うよりは、無謀、無茶、無理の連続。
こんな人とは、お近づきにはなりたくはない。
光子からは、そんな印象を抱かざるを得ない。

けれど、見ているうちに、いつの間にか彼女の魅力に引き込まれてしまう。
それは、まるでマジックを見ているかのようだ。

繁盛していない光子の幼馴染である陽一の店。
コックである陽一と伯父の二人が、
黙ったまま厨房に閉店までずーーーと立っているだけ。それはとてもイタい情景。
そんな店の窮状を見かねた光子は、この店を立て直す決意をする。
いったい何をするのだろうかと見ていると、
とても怖い顔で、どこからかともなく、客を引き連れてくる。
客も下を向いたまま、光子に促されるままに店に入っていく。
それがとても可笑しい。
これは言葉でどう表現しても伝わらない、まさに演技的な面白さだ。


相思相愛のはずなのに、
勇気が無い為なのか、
長屋の大家さんの面倒をみる為なのか、
伯父さんとママはなかなか結ばれない。
そこで、光子の登場だ。

「オッケ、大丈夫、私が全部引き受けた。」
最初は違和感ありありだったこのセリフも途中から妙に説得力が感じられる。
これも、この映画のマジック。

それでも、いろんな人の思惑が交差し事は成就しない。
「いい風吹いてない時は、昼寝が一番。
大丈夫、風向きが変わったら、そん時どーんと行けばいいんだから。」
今度こそダメかと思いきや、突如として変わる風向き!!
この展開も、とても可笑しい。

二人を福島に送って、そこで産気づいてしまう光子。
光子を心配する周りの人々。
何かが出来るわけではない。けれど皆が光子の為に一生懸命。
「私、一人じゃないんだ」という光子のセリフが嬉しい。

気合と勢いで困難を乗り越えようとする光子、そして周りの人々。
気合と勢いで乗り越えられるほど、世界は甘くはない。うまくいかないかもしれない。
けれど、無理、無茶、無謀であろうとも困った人を助けた光子。
だからこそ、周りも感化され、気合と勢いだけ光子を助けようとする。
そして広がっていく幸福の輪。
それは、見ていて、とても幸せな光景だ。

どんな難局も気合だけで乗り切ってしまう。
そんな生き方を貫いた女性。
その強烈な個性が嬉しくも可笑しい映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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