パンドラの匣  
2012.03.22.Thu / 21:00 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






原作は未読です。


青春の光と影。
大人だと思っていても実はまだ子供。
カッコつけていても実は半人前。
全てをわかってるつもりでも、なにも知らない。
無関心を装っても本当は関心がある。
そして、彼の人生は常に死と隣り合わせ。

それでも生きてゆく。
ありのままの全てを受け入れて。
身支度もせずカッコもつけず、ありのままの姿で。
最後にはそんな境地に達した少年。
それは、あたかもパンドラの匣から、
最後には希望を見つけたかのごとく。
青春の光と影を描いた映画。




戦争が終結した。
しかし、平和な世界が訪れるのはまだ先のこと。
混沌とした不安定な社会情勢はまだまだ続く。

弱くて何もできない自分の体。余計者は死ぬべきだ。
しかし、戦争が終わって考えを変えた少年、ひばり。
自分は新しい男に生まれ変わったのだ。
しかし、それはひばりの妄想。
それは、思い込みが激しく、周りに影響されやすい少年の性。
結核を治すために入院した、健康道場。
そこで知る、生きることの喜び。
しかし、死の影が絶えず自分を脅かす。

新しい男とは、
簡単には女に惚れず、女で自分を見失わず、
女に親切やえこひいきしてもらっても喜ばず、騒がず、
すべてを冷ややかに、冷静に眺める男。
つまりは意志の強い大人の男、ということなのだろう。

だから、健康道場に新しくきた、竹さんにも、
心の底では魅かれるものの、魅かれないふりを続けてしまう。
自分は、新しい男だからだと。

すべてを知っているつもりだった。
けれど、知らされる思いがけない事実。
竹さんが結婚する。そして影では泣いていた。
そんな事実を知っても、ひばりは新しい男の看板を下ろさない。
別れが目の前に迫っても、態度を改めない。


献身とは、
絶望的な自己犠牲ではない。
なんの身支度も要らない。
ありのまま、自分の姿を偽ってはいけない。
その言葉がひばりの胸に響く。
好きな女性にも素直にはなれず、
様々な出来事にも、斜に構えて接してきた。
でも楽しい、恋しいと思ってきたのも事実だ。
それを素直に表現することは何も恥ずかしいことではなかったはずだ。
なんと、損な時間を過ごしてきてしまったのだろう。
なんと、恥ずかしい態度をしてきてしまったのだろう。
ただ、光を目指せば良かったのだ。
その言葉がパンドラの匣に最後に残った希望だったのだろう。
不安定な社会情勢。明日にも死ぬかもしれないわが身。
そんな大きな事から身の回りで起こっている、いさかい、わだかまり、悩み、涙。
そんな全てに対して、ただ、光を目指せば良い。

パンドラの匣から、最後には希望を見つけた少年。
青春の光と影を描いた映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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