2012.04.05.Thu / 20:12
「ネタバレ」あり。ご注意願います。
母が過去に犯してしまった過ち。
それは今もこの地でくすぶっている。
自らが説明すれば、話は簡単だったかもしれない。
あるいは、姉弟にとっては、
知る必要はなかったことなのかもしれない。
しかし母は息子と娘に自分達自身で真実を追い求める事を選択した。
それは彼女にとっては苦渋の選択だった事だろう。
しかし、その選択は多くの魂を救う事に繋がる。
息子と娘の魂。自身の魂。そして兄の魂までをも。
憎しみによる負の連鎖。
それを断ち切る為には忍耐と努力、すべてを知る勇気が必要だ。
そんなことを言いたかった映画かもしれない。
しかし、それ以上にこの映画で心に響いたのは母の選択。
息子達への強い愛情。
母のおぞましい過去の全てを知ってしまう事になろうとも、
それは構わない。
きっと彼らは乗り越えてくれるだろう。
そんな愛情、勇気と信頼。
母親が息子達に注ぐ愛情が心に響く映画。
母親からの奇妙な遺言を受け取った双子の姉弟、ジャンヌとシモン。
そして、遺言に従って、
存在すら知らなかった父と兄を捜す旅に出るジャンヌ。
しかし、その旅の途中で知ることになる母親の壮絶な過去。
内紛で平和だった街は焼かれた。
宗教という本来は人を助ける為の教えで、
愛していた人、そして、その人との息子を失ってしまった。
復讐に駆られた母親の魂。しかし、
その引き金を引いた事により、さらなる悲劇を生んでしまう。
母親が、その悲劇を本当の意味で知ったのは、
彼らが同一人物であった事を知った時。
復讐と憎しみからでは悲劇しか生まれない、
それを強く思い知ったのだろう。
果たして自分は何をすべきなのか?
きっと母親は思い悩んだことだろう。
そしてたどり着いた結論。
それは、すべてを子供たちに伝えるということ。
きっと子供たちは全てを理解し、
受け入れ難い事実を乗り越え、姉弟の絆を深めてくれるだろう。
そして、母親の愚かしい行為から多くを学び、
その後の自分たちの人生を実りあるものにすることだろう。
そう、母親は子供たちの強さを信じたのだろう。
そして、長兄へ。
私は、人として、あなたの罪を許すことはない。
だから、自らが、その罪を背負い償うために生きてゆきなさい。
けれど、あなたは一人ではない。母として私はあなたを愛しているから。
だから、これからの人生を強く正しく生きなさい、私の愛と共に。
最後に母親の墓にたたずむ兄。
きっと兄は、母親からのメッセージを理解したことだろう。
母親が息子達に注ぐ愛情が心に響く映画。
宗教という本来は人を助ける為の教えで、
愛していた人、そして、その人との息子を失ってしまった。
復讐に駆られた母親の魂。しかし、
その引き金を引いた事により、さらなる悲劇を生んでしまう。
母親が、その悲劇を本当の意味で知ったのは、
彼らが同一人物であった事を知った時。
復讐と憎しみからでは悲劇しか生まれない、
それを強く思い知ったのだろう。
果たして自分は何をすべきなのか?
きっと母親は思い悩んだことだろう。
そしてたどり着いた結論。
それは、すべてを子供たちに伝えるということ。
きっと子供たちは全てを理解し、
受け入れ難い事実を乗り越え、姉弟の絆を深めてくれるだろう。
そして、母親の愚かしい行為から多くを学び、
その後の自分たちの人生を実りあるものにすることだろう。
そう、母親は子供たちの強さを信じたのだろう。
そして、長兄へ。
私は、人として、あなたの罪を許すことはない。
だから、自らが、その罪を背負い償うために生きてゆきなさい。
けれど、あなたは一人ではない。母として私はあなたを愛しているから。
だから、これからの人生を強く正しく生きなさい、私の愛と共に。
最後に母親の墓にたたずむ兄。
きっと兄は、母親からのメッセージを理解したことだろう。
母親が息子達に注ぐ愛情が心に響く映画。