スティング  
2001.12.31.Mon / 17:48 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。

「たかが映画、されど映画」
そんな彼ら自身の心意気にあふれた作品
だまされることが、最高の幸せに変わるマジックにあふれた作品
ひと時ではありますが、しかし、すてきな夢を見せてくれる作品
まさに、娯楽映画の最高峰


最初に、この映画を見たときには「だまされた快感」に酔いしれました。
次に見たときは、ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードの
かっこよさにしびれました。
今回の鑑賞では、少しかもしれませんが、
この映画の魂にふれることができたような気がしました。
ポール・ニューマンの見事なトランプさばき
「You follow」のロバート・ショウのふてぶてしさ
仕事師たちが人指し指で鼻を触る合図
耳に軽快に響く、BGMの数々

確かに、この映画には名場面、名演技がとても多いのですが、
今回、私にとって一番心に残ったのはラストシーンです。
一仕事終えた後の、ポールとレッドフォードの満足げだけど、少し寂しそうな顔。
彼らの夢の舞台が解体されていく様を見渡すまなざし。

なんとなくですが、私はこの気持ちを知っている気がしました。
私事で恐縮なのですが、実は私は演劇をやっていた事があります。
一回の公演のために膨大なエネルギーを舞台作成に使い、
ほんのひと時の夢を観客とともにすごし、
しかし、その後、すぐに舞台は解体されていきます。
舞台が解体されていく時の、満足だけど、どこか寂しい気持ち。
この映画のストーリー自身、映画作成や演劇に通じるものがある、、
そんな気がしました。

劇中、レッドフォードの「なぜこの仕事をするのか?」の問いかけに、
ポールは、「やりがいがあるからさ。」と答えます。
この台詞は、劇中のヘンリーの詐欺師に対する気持ちなのですが、
私には、ポール・ニューマン自身の役者という仕事、
人をだまし、夢を売る仕事に対する気持ちに思えてなりません。

そして彼を取り巻く詐欺師たちも、
困難な仕事に対して、淡々とではありますが、
プロの誇りと技でそれをこなしていきます。
それは、観客をだまし、素敵な夢を見させようとする彼らの心意気をも、
表しているのではないのでしょうか?

「いっちょカモろうぜ。」とは、
彼らのよい映画を作ろうという気持ちの表れのようにも思えます。
そして、その気持ちが映画のいたる所から、
小道具や彼らの衣装、しぐさ、台詞の端々から伝わってきます。


「たかが映画、されど映画」
そんな彼ら自身の心意気にあふれた作品。
だまされることが、最高の幸せに変わるマジックにあふれた作品。
ひと時ではありますが、しかし、すてきな夢を見せてくれる作品。
まさに、娯楽映画の最高峰。

* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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