あなたになら言える秘密のこと 

「ネタバレ」あり。ご注意願います。




この感想は多くの「ネタバレ」が含まれています。
映画鑑賞の後に、以下を読むことをお勧めします。
というか、絶対そうしてください!!


この世の地獄を体験してしまった。
そして、自分の大切な友人は逝ってしまった。
自分が死ねばよかったのに、自分だけ生き残ってしまった。
果たして、今、自分は生きていてもいいのだろうか?
自分に、生きることの喜びを味わう資格が果たしてあるのか?
そんな女性と男性が不思議な縁で導かれ、
お互いを癒し、明日を生きるようになるまでを描いた映画。


ハンナは地獄を経験してきた女性。
友人の悲痛な叫びに、
彼女の安らかな死を願ってしまったハンナ。
生き残ってしまったものの、
果たして自分には幸せになる権利があるのか?
人並みの娯楽や美食、喜びや幸せといった人間的な感情を極端に避け、
無味乾燥な日々に自分を押し込めて生活している。

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エリ・エリ・レマ・サバクタニ 

「ネタバレ」あり。ご注意願います。




恋人を救えなかかった自分の音楽に対する絶望。
死しか待ってはいない自分の未来に対する絶望。
そして、身の周りはすべて、絶望が支配する世界、
そして、荒涼とした死の世界。
しかし、世界のすべてが死と絶望に支配されているように思えても、
実は、それは世界が私たちに見せている一面にすぎない。
世界は雑多で様々な側面を持っている。
世界が持つ一面に捕われ、心が死に向かってしまう、人の弱さ。
逆に、捕われる前に、雑多な世界に触れ、
気持が向くベクトルを変え、生きてゆく強さ。
絶望的なウィルスを前に価値観を変えて生きる。
そんな命の強さ、弱さを描いた映画。



ミズイとアスハラは自分たちの音楽を奏で、気が向いた時に食事を取る。
彼らは、やりたいことだけをして、生きているように見える。
しかし、私には彼らは怯え、逃げているように感じてならない。
それは、レミング病が蔓延する死の世界から。
そして、恋人を救えなかったという過去から。
さらに、自身もレミング病であるという事実から。
死の世界を散策し、音の原材を集めて回るミズイとアスハラ。
それは、この世界の音を集め、世界を再構築する作業なのだろう。

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硫黄島からの手紙 

「ネタバレ」あり。ご注意願います。




愛する家族が一日でも長く平和に生活する為に、
死を覚悟する兵士たち。
しかし、また同時に愛する家族の為に、
生き延びたいと願う矛盾。
これは明らかに後者が本音なのであろう。
だが、自分の本音を隠し死地に赴く兵士たち。
しかし、そんな兵士たちの心情をあざ笑うかのごとく、
玉砕を強い、無駄死にを迫る軍隊。
人は何の為ならば死を覚悟出来るのか。
そこに、個人と軍隊とでは大きな隔たりがあるのだろう。
それは、国に洗脳され世界を十分には生きてきてはいない上官と、
平和な生活を過ごしてきた一般兵士との間でも同様だ。
兵士たちが死地に赴く為、
自らを納得させる為の想いさえ踏みにじり、
最後まで兵士の命を利用しつくすという、
戦争が持つ不条理を静かに深く描いた映画。



戦争が始まる前までは、パン屋を営み平和に暮らしいた西郷。
愛しい妻。まだ見ぬ娘。
それらは西郷の宝であり、この世を生きる意味と価値なのだろう。

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オリヲン座からの招待状 

「ネタバレ」あり。ご注意願います。




原作は未読です。

数々の美しいシーンの断片。
それは見事なまでに美しい。
しかし、映画全体としてはまとまりに欠けている。
だから、美しいシーン、美しい雰囲気を持っていても、
美しさの実体が見えにくい。
美しい映画、しかし、非常に残念な映画。



数々の美しいシーンの断片。
昭和30年代の街並みや風景。映画館のたたずまい。
映画館を支えている、松蔵さんの映画に対する深い愛情と情熱。
豊田夫妻のお互いに対する愛情。
夫が亡くなった後、いつもは夫が削る鰹節を、
自らが削らなければならなくなった。
さめざめと泣くトヨを、そっと見守る留吉。
留吉の暴れダイコを8ミリに写すトヨ。
そして、トヨと留吉の子供に対する愛情。
傾きかけた映画館を必至に支える様。
けがをしたトヨを留吉が自転車で運ぶシーンの微笑ましさ。
そして、最後の上映、最後の挨拶、最後の告白。
宮沢りえさんの見事な演技。
加瀬亮さんも宇崎竜童さんも憎いほどに、雰囲気を出していました。


しかし、私にとっては、どうもまとまりに欠けた映画のように感じました。

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男たちの大和/YAMATO 

「ネタバレ」あり。ご注意願います。




故郷を、大切な人を守るために死に逝く者。
死んで欲しくないと送り出す者。
若者に無用な自己犠牲を強いることに、ふがいなさを感じる者。
生き残ってしまった、そして、
大切なものを守りきることが出来なかったと後悔する者。
意味の無い戦いによって、
さまざまな人がさまざまなものを奪われてしまった。
生きる意味、誇り、人生の宝、いきがい、そして、命。
しかし、それでも残された者は生きてゆくかなければならない。
無駄に散ってしまった命を無駄にしない為に。
大切なものを意味の無い戦いに奪われた人々を描いた映画。



「覚悟は出来ています。」
日本海軍の象徴たる大和で特攻に出撃する覚悟を決めた青年たち。
本当であれば、まだ、両親の元、学校で勉強しているはずの年代。
まだ幼いはずなのに死ぬ覚悟を決めた彼ら。
こんなにも幼いはずなのに、戦争は彼らに大人になることを強制する。
死ぬことの本当の哀しさも理解しないままに。


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